2017年11月09日
トリーター:角張

ふゆじたく

ミズクラゲミズクラゲ

朝晩がグッと冷え込んでくるようになってきましたね。
みなさん冬支度はしていますでしょうか?

さて、季節の移り変わりによって気温が変動するのと同じように、海水も季節によって温度が変化します。
夏は水温も高くなり、冬は低くなっていきます。
クラゲたちは種類によって生息に適する水温が異なりますので、季節によってさまざまな種類が現れるのですが、ミズクラゲはこの時期になると海であまり出会えなくなってしまうんです。
実はこの時期、展示のミズクラゲたちの数が少なくなって、寂しくならないようにバックヤードではミズクラゲたちをたくさん育てています!

ミズクラゲたちを育てるには、まずポリプの状態から、エフィラへと変化させなければいけません。
ミズクラゲのポリプは、水温が下がることが刺激になり、姿が変化していきます。
以前、私のトリーター日誌 [2017/ 06/ 29 今年もまた・・・] で紹介したように、ポリプはポリエチレン製の食品密閉容器で飼育しており、エフィラを出したいなぁと思った時は冷たい海水での飼育へと切り替えます。
冷たい海水に切り替えてから、だいたい 1か月ほど経つとポリプたちの姿に変化が現れます。
先月温度を下げたポリプは、今このような姿になっています!


白っぽいものがポリプ、茶色いものがストロビラ(お椀を重ねたような形をしています)、お花のような形をしているのがストロビラから一枚ずつはがれて泳ぎだしたエフィラです。

エフィラは自分でご飯を捕まえて食べ、成長していきます。
成長すると、お花のような形からすこしずつ丸っこい大人と同じような姿に変わり、色も茶色から半透明の白色になります。
そして大きくなったら展示水槽へと仲間入りしていきます。

この時期にエフィラをたくさん育てるのは、クラゲ担当にとって冬支度のような感じかもしれません。
これからさらに寒くなって外出が少し億劫になってしまうかもしれませんが、館内は暖かいですよ!(笑)

ぜひ“えのすい”生まれ“えのすい”育ちの元気なミズクラゲたちに会いに来てください!

クラゲサイエンス

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