2019年02月10日
トリーター:小森

カワウソ恋愛事情

2月はバレンタイン、人間界でいう恋の季節です。
12月に子どもが生まれたばかりのコツメカワウソの「ヨモギ」と「ミサキ」のカップルですが、よく来場されたお子さまから 『「ミサキ」たちはいつ結婚したの?』 と聞かれます。
「ミサキ」たち、当館にきたのは2018年2月26日でしたが、お見合いをさせたのは翌日の2月27日でした。
そのときから相性は抜群でしたので、しいて言うならば2月27日でしょうか?


2018年2月27日、お見合い直後の写真

しかも実は「ヨモギ」の出身はチェコなので、国際結婚でもあるのです!

人間だと日本人よりも外国の方々のほうが愛情表現が強くわかりやすいですが、「ヨモギ」は日本での生活が長いためかどちらかというとお侍さん気質のような気がします。
「ミサキ」に子どもを押し付けられても(「ヨモギ」が巣箱を出ようとすると、「ヨモギ」に子どもを乗せて自分が遊びに出たりするんです・・・!)、帰ってこない嫁を待ち続け、巣箱でご飯も食べずに待っていても、水を飲みに行きたいのに巣箱から出させてもらえなくても、(恐らく)文句をいうことなく耐えています。


こんな「ヨモギ」ですが、「ヨモギ」の目の前で「ミサキ」が私たちに愛嬌を振りまくと、 『お前! 俺の嫁に何をしている!!』 と一気に駆け寄り噛み付いてくるのです。
なんと嫉妬深い男!
たまらず毎回 『待って、濡れ衣!近づいてきたのは「ミサキ」だよ!』 とまるで浮気男のような台詞を叫んでいます。
嫁に尽くす「ヨモギ」。すごい愛情ですね。
彼氏募集中!という方がいましたら、「ヨモギ」気質な男性を探してみるのはいかがでしょうか?


そんな頼もしい「ヨモギ」に「ミサキ」も頼り切っているのか、「ヨモギ」が出て行くと必ずついていきます。
普段はいいように使っているのに肝心なところで甘えることを忘れないなんて、とても小悪魔な女ですね。ひえー。


さぁ、そんなカップルのお子さまですが、本日もすくすく成長中です。
目も完全に開き、たまに巣箱から脱走も試みています!
うんちとおしっこも生後49日目の2月6日に自分でできるようになりました!


ただ、みなさまの前に出てくるにはもう少し時間がかかりそうです。
親たちの警戒心も少し和らいではきましたが、まだ完全には解けていません。

しかしここ数日、子どもを外の世界に慣れさせているのか、3頭とも巣箱から出している時間が唐突に訪れるようになり、その時間も少しずつ長くなってきました。
突然親たちによるお披露目タイムがやってくるため、その場に居合わせたお客さまはラッキーですよ!


水に投げ込むことも増えてきました。自力排泄を促すための一環?という意見も出ています。
見かけてもご安心くださいね。


さて、このように時々出てくるようにはなりましたが、注意していただきたいのが、そのときに一気に駆け寄ってしまったり、大人数でカメラを構えてしまったりすると、親がびっくりして子どもを守ろうとすぐに巣箱に戻してしまいます。

子どもを見かけた際には静かに近寄り、驚かせないよう見守ってあげてください。
そうすれば子どもも外の世界を堪能でき、みなさまも1秒でも長く姿を見ることができますよ!

お見せしたい写真がたくさんあり毎回トリーター日誌が長くなってしまいます。すみません。
ですが懲りずに最後にかわいらしい動画を2本お届け!笑





カワウソが見えづらい期間がまだまだ続きますが、子どもたちが外の世界に慣れるまで、また、親の警戒心が解けるまではどうぞご理解、ご協力の程よろしくお願いいたします。

カワウソ~木漏れ日のオアシス~

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