2019年06月25日
トリーター:佐野

カメノホネ

小さいころ、カメはヤドカリのように甲羅からすぽっと中身が抜けることができるのだと思っていました。
トカゲのようなものが夜な夜なこっそりうろついているのだと。

本日 昨年生まれのアオウミガメのレントゲンを撮りました。
カメたちにも私たちヒトと同じように脊椎骨があります。
甲羅の背中側のすぐ下にある脊椎骨からは左右に同じく肋骨が伸びています。
この肋骨はカメ類の場合広がるように変形し、その間を板状の骨で埋められることによってつくられています。
甲羅はカメの体の一部であることを物語っていますね。中身は抜けられません。

他にも骨盤を形成する骨はまだ小さいころはそれぞれが軟骨によって結合しています。
成体になるとこの軟骨は硬くなって融合して一つの骨盤を形成します。
まだ小さな個体ですので分離しやすい時期でもあります。この骨が硬くなるまで元気に育ってほしいです。
外から見ているだけでは気付けない発見もありますので、必要に応じてこうした検査もできればと思います。

現在ウミガメおよびカピバラのエリアを改修中で子ガメ展示はお休みさせていただいておりますが、順調に育っています。
再びみなさんの目に触れる時にはみなさんの記憶よりもっと大きくなっているはずです。
お楽しみに。

ウミガメの浜辺

RSS