2019年09月20日
トリーター:加登岡

最近の悩み

夏休みも終わりましたね。最近は気温も低くなってきて、半袖で肌寒い日もあります。
季節の変わり目はみなさんも風邪を引かないように、体調にお気を付け下さい。

唐突ですが、私は最近悩みがあります。それはマリンとのトレーニングです。
今、マリンと一緒にトレーニングしているのが、「ここでやっていたことをあっちでもやってきて」ということです。

例えば、私の目の前(A地点)で両方の胸鰭を振る「両胸鰭振り」という種目をやっている最中に、「あっちでやって」いう合図を出すと、合図を出した場所から離れた位置のお客様の前(B地点)で「両胸鰭振り」をするというものです。
複雑な内容なのですが、この「両胸鰭振り」に関して、マリンは何と1日で出来てしまいました。
流石はマリンだなと担当者としてとても嬉しく思いました。

次に、「両胸鰭振り」以外の種目もできるように、首を縦に振る「Yes」という種目もトレーニングを開始しました。
トレーニングの方法としては、トリーターαがA地点から「Yes」の合図を出して、「あっちでやってね」という合図をさらに出します。そうするとマリンはB地点に向かい、そこで待ち構えていたトリーターβが再度「Yes」の合図を出し直すことで、「ここでやっていたことをあっちでもやってきて」という形にします。徐々にこのトリーターβはフェードアウトすることで、マリンはトリーターαが合図を出しただけでB地点でもその種目を行うようになるのです。
この方法でマリンは「Yes」もできるようになりました。

ここまで順調だったのですが、問題はこの先でした。
この「両胸鰭振り」と「Yes」を交互に行うことが難しかったのです。
個々でやるぶんにはできていたのに、交互に行った途端、マリンはこの二つが、どちらがどちらか良くわからなくなってしまいした。最初に「両胸鰭振り」を出したら、その回のトレーニングは全て「両胸鰭振り」になってしまって、逆に最初に「Yes」を出すとその後は全て「Yes」になってしまったのです。
それぞれトレーニングの回を分ければうまく弁別してくれたのですが、どうも同じ回に行うと分からなくなるみたいです。
少しずつ分かって来てはいそうですが、この二つを弁別するにはまだ時間がかかるかもしれません。

文才がないのでみなさんにうまく伝わらなかったかもしれませんが、読んでいて、意味はなんとなくわかったでしょうか?
文章で伝えるのも難しいのに、言葉の通じないイルカにこれを伝えるのはさらに難易度が高くなってしまします。
複雑ですが、いかにこの複雑なことを伝えられるかがトレーナーの腕の見せ所です。

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