2019年11月25日
トリーター:番長

EFP(1)

先日、Enoshima Fishermans Project(= EFP)という活動に参加してきました!
当館では昨年からこのプロジェクトに参加させていただいていて、この活動では地元だけでなく、遠い所からは三陸からのボランティアのダイバーの方々も参加して江の島周辺の海底清掃や藻場保全活動などをおこなっています。
そして今回は藻場保全活動の一環として「カジメの種付け」をおこないました。

2日間の日程で、まず 1日目は種となるカジメを採取しに行きます。
昨年は予定通り順調にカジメ採取ができたそうです。
今年はというと・・・


茎だけしか残っていませんでした・・・。
これは今年の記録的な台風の影響です。
自然の力は本当に恐ろしいですね・・・。
種となる「遊走子」は母藻であるカジメの葉の「子嚢」から取り出すのですが、これでは取れません。
そこで例年とは違う水深 13mくらいの少し深めのポイントに行きました。


ここも結構ひどいですね・・・。
でもよーく見ると少し葉が残っています!

カジメは葉が少し残っていればまたそこから成長するそうです。
なので一部分だけ切り取っていきます。
問題はここから遊走子が取れるかどうか・・・。


採った葉は陸で 1~ 1時間陰干しして、子嚢から遊走子が出るように刺激を与えます。
そして顕微鏡で見ると...
ものすごく小さい何かが動いてる!
遊走子は 100倍でやっと見えるくらいの小ささです。
ちなみに私は初めて遊走子を見たのですが、思った以上に元気に動いていてびっくりしました(お見せできないのが残念です・・・)。

さあ遊走子が出たところでいよいよ種付け!
といきたいところですが、とてもボリューミーな内容で 1回では伝えきれないので今回はこの辺で・・・

普段目の前にある海でも実際に潜ると全く知らない世界が広がっているので、とてもワクワクします。
また次回、EFPの活動を紹介していきたいと思います!

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