2019年11月30日
トリーター:田窪

オタリアの採血

オタリア「マミ」オタリア「マミ」

きょうはオタリアの「マミ」の採血をしましたので、そのようすをお伝えしたいと思います。

以前のトリーター日誌でイルカは尾びれから、ペンギンは翼から採血していることをお伝えしました。動物によって採血のしやすい血管が違うためです。
[ 2019/08/20 採血のトレーニング ]
[ 2019/09/18 ペンギン採血デー ]

また、同じ種類の動物でもできる受診行動(トレーニングによって動物が自発的に採血や検温などの健康管理のために必要な処置を受ける姿勢をとること)の種類によって採血する箇所が違うこともあります。オタリアから採血する場合、後足の血管からとる場合と、腰のあたりでとる場合があるのですが、オタリアの「マミ」の場合は、前者の後足の指の間、鰭の中を走っている血管から採血しています。

最近はとても寒くなってきましたが、周囲の温度が低いときには、体温を逃がさないように血管が収縮して細くなってしまいます。血管が細いと採血はより難しくなって、失敗して何度も刺し直したり、注射針をきちんと血管の中に入れることができずに時間がかかってしまったりします。健康診断で採血する際、血管が細くて何度も刺しなおされた、という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、アシカの採血をする際には、足に温かいお湯につけたタオルをおいて温め、血管を広げてから針を刺すようにしています。血管が広がっても、皮膚が黒いのでヒトのように青く浮き上がることはありません。よーく触診して、血管の感触を確かめ、血管がどのように走っているかを想像してから刺します。


無事一回で成功させることができました!

これもすべて、トリーターと「マミ」の日々のトレーニングのおかげです。

イルカショースタジアム

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