2022年06月14日
トリーター:伴野

飼育員の仕事その1

みなさん、こんにちは!
今回は長文になります。
飼育員のちょっぴりお堅い、でも楽しい(と思いたい)お話しです。
最後まで読んでくれたら嬉しいです。

いきなりですが
みなさんは水族館とはどんな場所?
と聞かれたらどう答えるでしょうか。

楽しいところ!
魚や水の生き物がたくさんいるところ!
ショーをやってたりするところ!
恋人とのデートや、家族とお出かけするところ!
水の生き物の研究なんかをしているところ?

こういったイメージではないでしょうか。
これらは全て正解です。
そして、あえて水族館を一言で表現するならば、

「海や河川などの水辺や水中で生活する生き物を収集、展示する博物館の一種」

と表現できます。

ではでは、水族館の役割とはなんでしょう。
よく4つの役割があると紹介されます。

1. お客さまに楽しんでいただく
→レクリエーション

2. 水辺の生き物についてお客さまに伝える
→教育

3. 水辺の生き物について調べて、新しい発見をする
→調査、研究

4.水辺の生き物や環境を守ること
→種の保存、環境保護

なんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、
水辺の生き物を飼育、観察し、お客さまに楽しんでもらえように展示したり教えたりする。その経験を活かして生き物や自然についてあらたな知見を蓄積し守っていく。

これが水族館の役割だと私は認識しています。
そしてこれらすべての仕事を網羅できるのが飼育員という存在であり、やりがいでもあるのです。

ではでは、飼育員という仕事について少し詳しくご紹介。
多くの水族館では主に魚類チーム・海獣類チームの二つに分かれています。

魚類チームは主に
魚類全般、クラゲ、ウミガメなどなど
海獣類チーム
鯨類、アシカ、アザラシ、ペンギンなどなど
を担当していることが多いです。

ではではでは、飼育員の具体手的な仕事についてご紹介。

1. 展示生物を集める
2. 生き物を健康的に飼育する
3. 生き物の魅力を引き出して展示する
4. 生き物の魅力を面白おかしく伝える
5. 生き物をよく観察、研究する
6. 社会へ発表する
7. 活動を通じて生き物や自然を守る

それでは順番にいってみよう!

1. 展示生物を集める

水族館にいる生き物は主に
・自家採集 ・釣り採集 ・乗船採集 ・購入 ・繁殖
主にこのような方法で水族館にやってきます。海獣類はこの中でも特に繁殖に力を注いています。


2. 生き物を健康的に飼育する
飼育の基本は3つの「ジ」
その1. 調餌(食べ物を準備して)
その2. 給餌(しっかり食べてもらって)
その3. 掃除(清潔に保つ)

1頭ごとに献立が決まっています。

給餌の時間が生き物の状態を知る一番のチャンス。

給餌の時間に健康管理もおこないます。

展示エリア、飼育エリアともに清潔に、嘔吐物が無いか、出血はしてないかチェック

3. 生き物の魅力を引き出して展示する

各生き物の魅力を最大限に引き出して展示します。
例えば、マイワシを一匹で展示していても多くのお客さまにはなかなか見ていただけないですが、大きな群れの展示にすることによって本来の姿を魅力的に展示し多くの方に見ていただけるようになります。他にも刺されて痛いという少しネガティブなイメージのクラゲですが、見た目の美しさや不思議な生活史を表現できるとより魅力的に展示ができるかもしれません。
また、海獣類ではトレーニングという手法で本来動物たちがもつダイナミックな動きや面白い動きをお伝えしておりますが、これも展示方法の一つです。

本当は1回で全部書こうと思ったのですが、あまりにも内容が多すぎてしまったので今回はここで一旦終わりにします。

お堅い話になってしまいましたが、楽しかったでしょうか…
飼育員の具体的な仕事の後半戦はまた次回のお楽しみということで。

それでは本日はこの辺で失礼します‼

イルカショースタジアム

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