2022年11月19日
トリーター:今井

見てみよう!魚たちのごはん(を与えている姿)

当館のイベントで「見てみよう!魚たちのごはん」という、約 5分のショーがあります。
相模湾大水槽の上からトリーターが魚たちにごはんを与えるところを、もう一人のトリーターが解説をします。
お昼頃、おもにマイワシのごはんを与える時に実施することが多いです。
ごはんは茶色い粒々の配合餌料で、ペレットとも呼ばれています。
約 8,000尾のマイワシに 1日 3回与え、1回に 800~ 1,000gくらい撒きます。 1尾にするとずいぶん少なく感じますが、それはカラカラに乾燥しているからです。これを切り身など生のごはんと同じように計ってしまうと適量にならないので、ごはんの質にも注意しています。

さて、キャットウォーク(水面上の渡り梯子)からごはんを撒くトリーターも、毎回同じ作業をしていると、ちょっとひねって工夫してみたくなるものです。
いつも私はマイワシが桜吹雪のようにお客さまの前を、縦横無尽に吹き抜けるのをイメージしながら撒いています。
普段と違う面白いところが見せられる!
みんなが注目しているし、それが自分の腕にかかっている!ヾ(-д-;)
見事かぶいてしんぜましょう!!という欲が出てきます!

まず、マイワシに気が付いてもらう程度の力を込めて水面に投じます。
集まった群れの真ん中に撒くよりは、群れの前方に撒けば、頭の方向が定まります。
あとは、いくつかに分かれた群れを散らさない、量とタイミングで撒き続けます。
大海原では釣り師がコマセ(寄せ餌)を考えながら撒きますが、比べてごく小さな大水槽の上でもこだわりがあるんです。
いや、せっかくだからこだわって楽しんでいるんです。
昔、釣り堀が流行っていた頃(昭和です)、池ではなくコンクリート製の四角いプールの、さらに一か所のポイントに合わせた(長さや硬さや曲がり具合の)竿を持っていたおじさんがいました。
子どもながらによくやるよな~という気持ちで見ていましたが、こだわった方が面白いし、そんな歳にもなりました(。ˇ ⊖ˇ)。

なかなか、うまくいきませんが、マイワシを「集めて」、「揃えて」、「散らさない」のタイミングを追求しながら、忙しそうに給餌作業を楽しんでいるきょうこの頃です。

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