2023年03月22日
トリーター:矢作

合格しました!

きょうは新しい国家資格である、「愛玩動物看護師」についてお話しします。

今まで、獣医療における動物看護には必須の資格はなく、資格を取る場合は一般的に「認定動物看護師」を取得しました。認定動物看護師は、動物看護職の知識や技術の水準を統一するために発足された資格で、人間の看護師のような投薬・採血などの医療行為は認められていませんでした。2023年 3月 1日現在、30,733名が「認定動物看護師」として登録されています。

近年、愛玩動物に求められる獣医療が高度化・多様化し、獣医師と動物看護師のチーム獣医療体制の強化にともない、幅広い業務が求められるようになりました。そのような課題に対応するために国家資格化したのが、「愛玩動物看護師」という資格です。

愛玩動物の看護にあたる動物看護師の資質向上、業務の適正の確保、獣医療の普及・向上を目的とし、2019年 6月21日に「愛玩動物看護師法」が可決され、2020年10月 9日に動物看護師法の施工日が2022年 5月 1日と決定されました。

愛玩動物看護師法第四十二条の規定に基づくと、2022年11月 1日より愛玩動物看護師の資格を持っていない人は、愛玩動物看護師に似た紛らわしい名称を使用することができなくなります。つまり、「動物看護師」「動物看護士」「看護師」などの名称は使用できないということです。

また、愛玩動物看護師法では、愛玩動物看護師の 3つの業務について明記しています。 1つめは「診療の補助」です。これにより診療行為の一部を、愛玩動物看護師がおこなってもよいと新たに認められました。 2つめは、従来からおこなってきた「愛玩動物の看護」です。 3つめは「愛護・適正飼養に関する助言等」であり、こちらが愛玩動物看護師の領域に含まれます。
愛玩動物看護師法は、農林水産省と環境省の 2つの省により管理されています。そのうち「診療の補助」と「愛玩動物の看護」は主に農林水産省が、「愛護・適正飼養に関する助言等」は主に環境省が管轄しています。

愛玩動物看護師の 3つの業務のうち、「診療の補助」のみ、愛玩動物看護師の業務独占にあたります。これまで獣医師の業務独占とされていた診療行為の一部が、獣医師の指示の下でおこなわれることを前提に、愛玩動物看護師が実施できるようになりました。もちろん獣医師も、引き続き実施可能です。

2023年 2月19日、第 1回愛玩動物看護師試験が実施され、20,798人が受験しました。
2023年 3月17日、ついに合格発表です。
結果は…合格でした!

全国の受験生のみなさん、初めての国家試験本当にお疲れさまでした!

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