2016年11月22日

西部北太平洋調査航海(13)航海日誌13日目

  • 期間:2016年11月10日~11月25日
  • 場所:西部北太平洋
  • 目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」
  • 担当:杉村


朝方、福島県沖で大きな地震がありましたね。
昨夜遅くから船の上でもBSテレビは見られるようになっていましたので、朝から船内でもニュースが流れていました。
「よこすか」は八戸方面に向かって航行中で、船自体はまだ沖合いにいるので地震や津波の影響はありませんでした。
いつもと変わらず、うねりで大きく揺れています。
震源の水深自体は 150~ 200mくらいで浅い場所だそうです。
震源の深さは 30kmと聞きました。
地震の原因は断層が原因で、本土が若干北西にずれたと海底電磁気観測の研究者の方に少しですが伺いました。
テレビでは、津波や原発のニュースが午前中いっぱいは流れていましたが、大きな事故などが起きていないよう祈るばかりです。

きょうはテレビのおかげで地震の情報が我々にも早く伝わりましたが、普段は居室やラボにあるテレビは航路情報や船内の作業甲板の映像が映るだけです。
一部船員さんの娯楽用にDVDが流れています。
ブリッジに行けば、船の安全な航行の為に衛星通信で天候情報などは随時入手されています。
衛星アンテナの向きなどによってインターネットも繋がったり繋がらなかったりしていますが、通信速度が非常に遅いのでメールやテキストデータ以外はほとんど使い物になりません。
本土や大きな世界情勢などの情報はただ唯一、食堂にだけほぼ毎日共同ニュースで知ることができます。


共同ニュース

両面印刷で3枚ほどの簡易新聞ですが、私にとっては毎日の朝食後の楽しみです。
・・・先日のサッカーのWorld Cupの予選の結果や、テニスの錦織選手の結果は読みました・・・ 観たかった・・・ (T_T)。
あまり外の情報が入らない分、じっくり実験のまとめなど時間を使うことができてそれはそれで良いですね。

外の情報が入り始めるとそろそろ帰るんだなという気になり出します。
帰港まであと3日です。
おっと、あすの洋上セミナーの準備せねば。

ではまたあした・・・ どんなセミナーになるのやら。


波が高いので、格納庫にはシャッターが閉まっています。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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