
サカサクラゲの仲間は、傘を下にして、海底で逆さまになって暮らします。
比較的暖かい海域の太陽光の届く浅い場所に生息し、体内に共生する褐虫藻が光合成を行います。 日本では、沖縄県や鹿児島県、高知県などで見られます。
今回新たに展示するクラゲは、日本にはいない、カリブ海周辺に生息するサカサクラゲ属の一種 「カシオペア・フロンドーサ」 です。
アメリカのフロリダ州で採集されたクラゲからプラヌラを採取し、ポリプになったものをサンパウロ大学のモランディーニ博士より譲渡していただきました。
ポリプから遊離したエフィラは濃い黄色の姿で、日本産のものとは明らかに異なる体色をしていました。 実際は体色にはバリエーションがあり、琥珀色やオリーブ色、緑がかった色になることもあるようです。
また、成体をじっくり観察してみると、口腕の形態なども日本産のものとは異なるようです。
今後も観察を続け、面白い発見があったらどんどんご紹介していきたいと思います。みなさんもぜひじっくり見比べてみてください。
左:鹿児島県で採集されたサカサクラゲ 右:カシオペア・フロンドーサ