• 館内マップ
  • 営業時間・料金・交通
  • 展示
  • ショー&ふれあいプログラム
  • 体験学習プログラム
  • お得!年間パスポート
  • 割引のご案内
  • イベント
  • タイムスケジュール
  • お土産・お食事
  • 団体でのご利用
ホーム > 航海・採集日誌

航海・採集日誌

2019.06.19 トリーター:伊藤

2019/06/27 外来巻貝調査(1)
2つの奇妙な貝を探して

期間:2019年6月27日(木)
場所:神奈川県藤沢市
目的:外来巻貝の生息状況の把握


みなさまこんにちは。
今回はかなりマニアックな内容です。

「外来種」って知っていますか。
本来の生息地から、人の手によって移動させられ、その先で生き延び、殖えてしまった生物のことです。
外国から日本に来たものを「国外外来種」、日本の別の地域から来たものを「国内外来種」と分けたりします。

実は昨年、当館からそう遠くないとある田園地帯で、2種類の外来種を見つけてしまったのです。
どちらも巻貝です。
この春、自身の二枚貝の研究発表のために参加した学会でその話をしたところ、興味を持ってくださった方々がおられました。
今回、その専門家のお一人、相模貝類研究談話会の福田良昭会長とともに、それらの貝を見つけてみようということになり、いざ現場へ。

詳しくはまだ伏せますが、現場は小さな川のほとりにある草地と農地です。
神奈川県の南側では奇跡的に残された里山的環境であり、ホウネンエビやトウキョウダルマガエルといった面々が今も見られる「イイ感じ」の場所です。

現場に到着するや否や、昨年の記憶を頼りに、1種類目の外来種を見つけた地点に向かいます。
砂利道のわきに生えたススキなどの草地で、おもむろに四つん這いになり、かき分けて「奴」を探します。
数分後、あっさり発見。

コハクオナジマイマイです。
本来は西日本に生息する、日本の本土で最も美しいカタツムリの一つです。
貝殻の真ん中あたりの鮮やかなレモン色は内臓の色。薄い貝殻を透けて見えているのです。
東日本では 30年ほど前に千葉県で見つかって以来、他県でも確認が相次ぎ、神奈川県においては、福田さんにより1998年に平塚市で初記録され、その後 茅ヶ崎市、寒川町、小田原市、伊勢原市、中郡大磯町、中郡二宮町、厚木、秦野市、で記録され、大井町、相模原市でも市民の方からの情報提供がされているそうです。
すでに知らないうちにみなさまのお庭や花壇にも、お花の苗などに混じって入っているかも知れないので、ちょっと気にしてみてください。
本種の情報として、寿命が1年で、晩秋に卵を産んで一生を終えること、卵から孵化した稚貝の状態で冬越しすることが明らかになっています。
確かにここでも、冬越してこれから成長か、という小さなサイズが多く見つかったのですが、中には少し大きめのサイズも。
もしかすると晩秋に死なず、そのまま冬を超えた個体もいるかも知れないと話していました。


外来カタツムリを探す福田さん。


これが国内外来種「コハクオナジマイマイ」。
美しい・・・! 感激


「コハク」いろいろ。大きめやすじ模様付きも。

本種をはじめとする外来カタツムリは、時に爆発的に殖えて、人が植えた野菜や草花を食べてしまうことがあります。
この場所では今のところ、そういうことはないようですが、今後も注意して観察したいと思っています。
一方でひとつの生命体としてみた場合、その色の美しさは目を見張ります。
しかも貝殻ではなく内臓の色ですので、生きている間だけの色です(貝殻コレクター泣かせ?)。
実は昨年の秋に、ひっそりとジャンプ水槽のわきで展示したのですが、本種の魅力を引き出しきれませんでした(カタツムリって水槽内で生き生きしてもらうのが難しいです)。啓発の意味も込めて、また展示を考えてみたい種です。

一番の目的だったコハクを福田さんに見てもらえて一安心したところで、今度は水田の方に向かいました。
「マルタニシ多いね」と喜ぶ福田さん。
私は情けなくも「神奈川県にいるタニシなんてヒメタニシだろう」と思い込んでいたので、マルだと分かりびっくりです。


ちなみに、これがマルタニシ。現地の水路にて。

やっぱりイイ場所だなぁ、と思ったのもつかの間、イネに目をやると不気味なピンクのツブツブ発見。
これ、もう一つの外来巻貝スクミリンゴガイの卵のかたまりです。
近くの水中を探すと、大きな成貝がごろごろ見つかりました。


スクミリンゴガイの卵塊。


スクミリンゴガイ。

本種は南米原産の国外外来種で、日本へは食用に持ち込まれたものが逃げ出し、知ってか知らずか人の手により日本各地に移動させられ、殖えてしまっています。
本来はラプラタ川の広大な湿地の草原で、カピバラと一緒に暮らしていたのでしょう。
タニシより丸っこくて、貝殻が薄い感じです。
タニシが壁面や土の表面に生える藻類をよく食べるのに対して、本種は丈のある草も積極的に食べ、イネの苗を食べてしまうこともあります。
そういえば以前、家で育てていたミズハコベの水槽に本種をうかつに入れたら、一晩で全部食べつくされてしまって泣いたことがあります。
今回はサンプルとして数十個体を採取して、福田さんと私で分けて持ち帰りました。
私はこりずに?水槽内で飼育して、その動きや食の好みを観察してみたいと思っています(後日、福田さん宅の水槽では、さっそく産卵したそうです)。


福田さん宅の水槽で産卵(6月30日)

外来種といえば、オオクチバスやマングースのような目立つ種類がクローズアップされがちですが、今回の貝のような、小さく目立たない外来種についても、水族館として調査をして行けたらと思っています。
新しいことが分かりましたら、またお知らせしたいと思います。
最後に、調査にご同行いただきました福田さん、どうもありがとうございました。


2019.05.30 トリーター:足立

2019/05/30 豊潮丸 黒潮流域調査航海(11)
航海採集日誌 11日目


期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


長かったような、あっという間だったような。
最後の朝は、全員で掃除です。
甲板をデッキブラシでこすり、救命胴衣やカッパを洗って干し、観測に使った機器類も洗います。
室内も掃除し、廊下はピカピカに!


最後のご飯は、カレーに決まっているそうです


揺れて大変な時もありましたが、良い航海でした。
生き物たち、えのすいまで無事に届きますように!


豊潮丸のみなさま、お世話になりました。



2019.05.29 トリーター:足立

2019/05/29 豊潮丸 黒潮流域調査航海(10)
航海採集日誌 10日目


期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


今朝 10時30分から開始した日向灘での ORIネットが、この航海の最後のサンプリングになりました。
ここまで、まだ船内で生きてくれているクラゲや、底生性の動物たちがいます。
これらを生きた状態で水族館に搬入し、展示することを目指して、私の仕事はまだ終わりません!

現在、豊潮丸は、九州の東岸沖を北上中です。
穏やかな海です。


2019.05.28 トリーター:足立

2019/05/28 豊潮丸 黒潮流域調査航海(9)
航海採集日誌 9日目


期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


朝8時、種子島北沖にて、ドレッジと、ソリネット。底物採集はこれが最後です。
観測が終了すると、船はすぐに次の目的地に向けて移動しますが、今日は種子島の西之表港へ入港しました。
入港作業で船員さんが忙しく働いている邪魔にならないように、私たちは「洗い出し」後の砂から生物を拾い出す作業を続けていました。
雨が少し降ったり止んだりで、カッパも脱げません。


結局、続きは後でやることにし、種子島に上陸し、種子島宇宙センターと、中種子町の歴史資料館を見学しました。
移動中はドシャ降りで、これが作業中でなくて、本当によかったです。


ロケット発射台

夜は集魚灯採集を行いましたが、風が強く、クラゲは見つけられませんでした。


2019.05.27 トリーター:足立

2019/05/27 豊潮丸 黒潮流域調査航海(8)
航海採集日誌 8日目

期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


数年前の皆既日食で有名になった悪石島の東沖で、プランクトンネットを曳きました。
1つめは、VMPS(水深ごとに分けて採れる垂直曳き)です。
実際に採集装置を動かしてくださるのは船員さんたちですが、どの水深まで下ろすか、スピードはどのくらいかの決定や、ネットを閉じる信号の送信などは、船内から研究者が行います。


VMPS


船内からのオペレート

2つめはORIネットで、水深 1,000mの水深を 60分間、水平に曳きました。

ORIネット



上がってきたサンプルを回収する


大きいものはバットに


食堂で撮影会


2019.05.26 トリーター:足立

2019/05/26 豊潮丸 黒潮流域調査航海(7)
航海採集日誌 7日目

期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


航海後半復路です。
朝は停泊中に “よじよじ” を行いました。
小さなヒドロクラゲとエフィラクラゲが採れました。

9時 ドレッジ 2回
12時30分 ビームトロール
観測しながら少しずつ北上します。
生物の拾い出しをし、夕方ごろから、かなり揺れ始めました。
「明日の朝、奄美大島の島陰を通過したら、もっと揺れますので、荷物などご注意ください」と、船員さんからの伝達があり、もう笑うしかありません。

※「よじよじ」=「(主に漁港へ)クラゲ採集に行く」


2019.05.25 トリーター:足立

2019/05/25 豊潮丸 黒潮流域調査航海(6)
航海採集日誌 6日目

期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


8時に観測を開始しました。
CTD、MS採泥器による底質調査、そしてドレッジを行います。
たまに装置が作動しなかったり、欲しいものが入らなかったり(例えば砂地のサンプルが欲しかったのに礫ばかり上がってきたりとか)すると、もう一回やってもらったりすることもあります。

11時 那覇港入港。往路の航海が終了しました。
ここで4人の研究者が降り、交代で3人の方が乗って来られます。



MS採泥器




2019.05.24 トリーター:足立

2019/05/24 豊潮丸 黒潮流域調査航海(5)
航海採集日誌 5日目

期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


5月23日の最後のドレッジで採れたサンプルから生物を拾い出す作業が明け方までかかったのですが、5月24日も予定通り、次の観測点でドレッジを行いました。

毎回の作業は、下記のような流れです。

1, ドレッジの中身をドバッと空ける

2, スコップで、砂や泥や礫をバンジュウに小分けする

3, バンジュウに海水を入れ、砂や泥や礫を手でかき混ぜ、埋もれているかもしれないプランクトン等を浮かせる

4, 上澄みをプランクトンネットで濾して、生物を採取する

5, 3, と 4, を数回行う(3, 4, 5, の一連の作業を「洗い出し」と呼んでいます)
→ カイアシ類などのプランクトンが目的の人は、ここから必要な生物を拾い出し、観察します。
この後は主にベントス屋さんの仕事になります。

6, プランクトンの「洗い出し」が終わった砂や泥や礫をさまざまな目合いのフルイを使って大きさ別に分け、バット等に広げる

7, バットの中から生物を拾い出し、分類群ごとに分ける(夜明けまでかかったのはこの作業です!)

5月24日は渡嘉敷港に入港しました。
のどかな渡嘉敷島に上陸し、体も心もちょっと小休止。




洗い出し


2019.05.23 トリーター:足立

2019/05/23 豊潮丸 黒潮流域調査航海(4)
航海採集日誌 4日目

期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


今日は、奄美大島西側 水深 300mで、ビームトロールを行いました。
観測・調査は予定通りの時間に行われることもあれば、海況などにより、時間や内容が変更になることもあります。
最新の予定は食堂のホワイトボードで確認します。


観測点への移動や入港の時間調整などで、時間のある時は、釣りをします。
ただの遊びというだけではなく・・・






2019.05.22 トリーター:足立

2019/05/22 豊潮丸 黒潮流域調査航海(3)
航海採集日誌 3日目

期間:2019年5月20日(月)~5月30日(木)
場所:広島・呉~沖縄
目的:黒潮流域のプランクトン・ベントス・ネクトンの分布調査


朝食後、7時半ごろから、種子島北沖でドレッジによる調査が始まりました。
上がってきたサンプルをふるいにかけ、ある程度大きさを揃えてから、生き物を拾い出し、グループ別に仕分けていきます。
この作業をソーティングと言います。


ソーティング

この海域にはどんなものがいるのか見えてくるので、楽しい作業ではありますが、サンプルが大量で、4人でやっていたのですが終わりが見えません。
昼食時間となり、あっという間に 14時20分 次の観測点 種子島南沖に到着してしまいました。
ここでは CTD(水質測定)、VMPS(水深ごとに 4段階で採集できるプランクトンネット)、ORI(水平引きプランクトンネット)を行いましたが、風がやや強く、潮も速く、ワイヤーが船体に当たらないように船を回頭したりしながら ORI(水深 1,000m 60分引き)が上がってきたのは日没後でした。


日没後のプランクトンネット


プランクトンネットで採れたものの一部

研究者はすぐにサンプル処理を、そして船はすぐに 22日最後の観測点 屋久島沖を目指して走り始めました。
当初 23時到着の予定でしたが、海況により、日付けが変わって24時20分となり、真夜中のドレッジとなりました。
その後のソーティングが朝まで続いたのは言うまでもありません。


夜明けの甲板


2019/06/27 外来巻貝調査(1)

2019/05/30 豊潮丸 黒潮流域調査航海(11)

2019/05/29 豊潮丸 黒潮流域調査航海(10)

2019/05/28 豊潮丸 黒潮流域調査航海(9)

2019/05/27 豊潮丸 黒潮流域調査航海(8)

2019/05/26 豊潮丸 黒潮流域調査航海(7)

2019/05/25 豊潮丸 黒潮流域調査航海(6)

2019/05/24 豊潮丸 黒潮流域調査航海(5)

2019/05/23 豊潮丸 黒潮流域調査航海(4)

2019/05/22 豊潮丸 黒潮流域調査航海(3)

2019/05/21 豊潮丸 黒潮流域調査航海(2)

2019/05/20 豊潮丸 黒潮流域調査航海(1)

2019/05/12 江の島周辺海域調査

2019/05/06 相模川カニ類調査(4)

2019/03/05 駿河湾底曳網採集

2018/11/20 沖縄トラフ伊平屋北海丘深海調査航海(6)

2018/11/19 沖縄トラフ伊平屋北海丘深海調査航海(5)

2018/11/18 沖縄トラフ伊平屋北海丘深海調査航海(4)

2018/11/17 沖縄トラフ伊平屋北海丘深海調査航海(3)

2018/11/16 沖縄トラフ伊平屋北海丘深海調査航海(2)

2018/11/15 沖縄トラフ伊平屋北海丘深海調査航海(1)

2018/07/07 江の島周辺海域・藻場モニタリング

2018/06/19 逗子沖海中映像撮影・生物調査

2018/06/01 江之浦海中映像撮影・生物調査

2018/04/06 伊豆諸島海域調査航海(4)

2018/04/05 伊豆諸島海域調査航海(3)

2018/04/04 伊豆諸島海域調査航海(2)

2018/04/03 伊豆諸島海域調査航海(1)

2018/02/28 東京湾干潟調査

2017/08/19 相模川カニ類調査(3)