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ホーム > 航海・採集日誌

航海・採集日誌

2019.11.07 トリーター:足立・西川

2019/11/07 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(7)
航海日誌 7日目/西川

期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査


航海7日目。昨日からずっと船が動きっぱなしです。
今朝はゆらゆらと大きく揺れて船酔いしてしまいそうでしたが、それでも甲板に出れば日が差し、気持ちのよい朝でした。
今日は九州と四国の間で調査をしました。


ドレッジ採取物


ソリネット採取物

今回も砂が多く入っていましたが、これまでの水底調査の中では一番生物が多かったように思います。
特にソリネットでは、たくさんのエビやウミシダが採集できました。
水深が比較的浅めだったので温かい水温で飼育しています。

調査の合間のタイワンホウキガニのお世話では、1日1回エサをあげ、しばらくしたら食べ残したエサを回収し、水を換えます。
それから今回はプラスチックのサンプル瓶で飼育しているので、酸欠にならないように酸素を充填してから蓋をしています。
甲幅 2cmほどの大きい個体から、数mmの小さな個体までいるので、エサをいきわたらせるのは大変ですが、よく共食いをしてしまうそうなのでそんなところにも注意して管理しています。


オキアミを食べるタイワンホウキガニ


今日はプランクトンネット採集が、21時から 3時間毎に 5回あります。
これがこの航海の最後の調査です。
夜間の採集なので表層にあがってきた深海生物を採集できる可能性が高く、クラゲはもちろんですが珍しい深海魚も期待できます。
1回目、21時の調査結果はこんな感じでした。


21時プランクトンネット採取物

ヤムシやサフィリナというカイアシの仲間が採集できましたが、大きな生物はいませんでした。
この後もまだ 4回チャンスがありますので、ワクワクして今夜は寝られないですね。

最後に今回の航海で採取されたゴミを紹介します。
乗船時の自己紹介で、海のゴミを集めていますと言ったら笑いを取ることができました。
確かにゴミを集めているのは変人に見えるかもしれませんね。
現在、自然に分解されない海洋プラスチックを魚やイルカ、ウミガメなどが食べてしまうことが大きな問題になっています。
今回の航海だけでこれだけのゴミを集めることができました。
(豊潮丸乗船のみなさま、集めていただきありがとうございました。)
いつか海洋プラスチックを集めようとしても、全く採取されない調査航海に乗船したいです。


採取された海洋プラスチックゴミ


2019.11.06 トリーター:足立・西川

2019/11/06 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(6)
航海日誌 6日目/足立

期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査


朝 8時、鹿児島港を出航しました。
前半一緒に乗船していたかごしま水族館の方たちが見送りに来てくれました。


かごしま水族館のスタッフの方々


桜島


朝食後、昭和硫黄島で採集したタイワンホウキガニの大きさを測定しました。
このカニの研究をしている北里大の学生さんに、扱い方のコツなど色々教えてもらいました。
4mmから 1.5cmぐらいのものが各種サイズ採集できていましたが、雌雄の割合を見ると、かなり雄が多かったです。
水を換えて作業を終了すると11時ちょっと前。
今日の昼食当番の私はギリギリ間に合いました。



作業のようす


食器洗いが一段落してから甲板に出ると、美しい成層火山の開聞岳が見えました。
そして反対側には佐多岬。鹿児島湾ともお別れです。
豊潮丸は佐多岬を回って九州を北上し始めました。
湾を出たら揺れ始めました。
揺れる前に作業をしておいてよかった、、、、


開聞岳




2019.11.05 トリーター:足立・西川

2019/11/05 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(5)
航海日誌 5日目/西川

期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査


航海5日目です。
薩摩硫黄島を出港して今日はプランクトンネット、ドレッジ、ソリネットの 3種類の方法で採集調査を行いました。
プランクトンネットではオタマボヤやヤムシ、カニの幼生のメガロパなどを採集できました。



プランクトンネット採集調査風景

ドレッジ、ソリネットは水底のものを採取する道具で、私はこのどちらかの方法でエビやカニなどの甲殻類を採集することを目標としていましたが、この方法で採れたものはドレッジ、ソリネット共に砂でした。
砂や岩が多く採取されるとその網に入っている生物はつぶされてしまうことが多いのです。


ドレッジ採取物


ソリネット採取物

砂の中の生物を他の研究者の方と一緒に探し、サンゴの仲間や小さなカニ、ヤドカリなどを発見しました。
今回は大量に砂が採れたために、そこに混ざっていた生物も多かったです。


採集生物

必死で毎日過ごしているうちに、もう航海期間の半分が終わっていました。
採集できた生物にも気を遣いながら、残りの日程でさらに良いものが見られるといいですね。


2019.11.04 トリーター:足立・西川

2019/11/04 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(4)
航海日誌 4日目/足立

期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査


海底温泉に生息する生物群調査
薩摩硫黄島の硫黄岳からは依然噴煙が上がっていますが、ドッカーンという大きな音や地震なども感じられません。


薩摩硫黄島硫黄岳

今日も硫黄島海域での調査です。
豊潮丸でのプランクトンネット組、昭和硫黄島での陸上調査組および潜水調査組の3組に分かれて調査を行ないました。
8時に停泊していた薩摩硫黄島の港を出航し、上陸組と潜水組は、作業艇で昭和硫黄島へ向かいました。


薩摩硫黄島の港


作業艇


昭和硫黄島

この潜水調査を行うにあたって、潜水組は、数ヶ月前に放送された硫黄島の海中を扱ったテレビ番組をみて予習をしたのですが、イメージを持つのにとても役立ちました。


昨日よりもさらに島の近くで調査を行いました。
島の根元の壁にも目的のタイワンホウキガニはいたのですが、隙間に入っていて採集が難しかったので、少し離れた、ごろた石のあるところで採集を行いました。
湧き上がる泡や海底の砂に手を当てると温かいので、幸せな採集でした。


潜水調査中のNトリーター


タイワンホウキガニ

潜水採集は今日で終了なので、あとはこのカニたちを維持することに全力を尽くします。


船上でのキープ



2019.11.03 トリーター:足立・西川

2019/11/03 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(3)
航海日誌 3日目/西川

薩摩硫黄島
薩摩硫黄島
期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査


航海3日目です。
天候は晴れ、この航海中は天気の心配はいらないなと浮かれていたら、なんと上陸する予定の薩摩硫黄島が噴火しました!
これは本当に驚きでした。
私は雨男ならぬ噴火男?えのすいでも話題になっていたようです。
噴火警戒レベルは「2」に引きあげられ、火口周辺規制となりましたが、船は無事に到着し、今も薩摩硫黄島の港で航海日誌を書いています。

さて、今日の作業ですが、大きく分けて2つのことをやりました。
一つ目はドレッジです。
一日目にも実施した水底に沈めたネットを数分曳いて生物を採集する方法です。
今回は小さな石がたくさん採れ、その中からサンゴや貝を探し、研究へ利用します。
えのすいへ持ち帰れる生物は残念ながらいませんでした。


ドレッジ採集物

二つ目は潜水調査です。
噴火した硫黄島の周辺で潜水調査をしました。
大きな噴火をするんじゃないかとびくびくしていましたが、生物採集に夢中になっているとあっという間に時間が過ぎ、1時間以上潜っていました。
火山の近くなので海底からポコポコと無数の気泡(ガス)が出ていて、水底も床暖房のように温かいです。
この場所には面白い生態を持ったカニが生息しています。
今回はそのカニを目当てに潜っていましたが、無事に採集できましたのでそのカニについてはまた後日(水族館で?)説明しますね。


水底からの気泡

今日はとにかく地球の力強さを感じる一日でした。
明日も潜水調査を行う予定ですが、大きな噴火がなくこのまま無事に帰れるといいなあと思っています。
今回採集できたカニはえのすいで展示すると思いますのでお楽しみに!


2019.11.02 トリーター:足立・西川

2019/11/02 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(2)
航海日誌 2日目/足立

期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査


海底温泉に生息する生物群調査
航海2日目です。
朝 9時から種子島東(水深>1000m)で観測を行いました。
まずは、CTD付二スキンボトルで採水です。
水深が深いので、下ろすのもあげるのも時間がかかります。
1000m、700m、10mで採水しました。






続いてORIネット(大型のプランクトンネット)での採集を行いました。
水深約 1000mを水平に 1時間曳くので、こちらも時間がかかります。
10時ごろ投入し、あがってきたのは12時20分ごろでした。
大型のものでは、以下のような種類が採れました。
ヨコエソ、ムネエソ、オニハダカ、シンカイエビ、ムラサキカムリクラゲ、クロカムリクラゲ、ヒカリボヤなど。







この後、種子島の西之表港に入港し、集魚灯採集を行う予定です。


2019.11.01 トリーター:足立・西川

2019/11/01 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(1)
航海日誌 1日目/西川

期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査


現在、生物採集や海洋環境調査のために鹿児島県の硫黄島周辺海域へ来ています。
今回もトリーターは 2名の乗船です。
私は前回の勢水丸に続いて 2回目の長期航海ですが、もう一人は5月にも豊潮丸に乗船しているベテランクラゲトリーターです。
そのため今回の最終日にはクラゲ採集の時間を設けており、今現在えのすいにいないクラゲを採集し、展示を目指します。
もちろんクラゲ以外にもカニやエビなどの甲殻類を中心とした生物も採集し展示することが今回の目的です。


豊潮丸

今回乗船するのは広島大学の練習船「豊潮丸」です。
天候は快晴で波も高くなく、申し分ありません。気分よく乗船して生物の受け入れ準備をしました。
小さな船で作業できるスペースが限られているので、水槽を置かずにクーラーボックスで飼育をする予定ですが初めてのことなのでどうなるでしょうか。
生物を生かしたまま水族館へ連れていきたいですね。

お昼を食べてさっそく調査開始です。
今日はドレッジを1回行いました。
ドレッジはネットを海底に沈めてしばらく曳き、砂や礫、生物を取る方法です。


ドレッジ

浅めの水深を曳きましたが生物はあまりおらず、、、
小さなエビの仲間やゴカイの仲間が少し見られました。
これからもチャンスはありますので次回に期待ですね。


ドレッジ採集

今回の乗船期間は11月8日までの8日間です。
明日はプランクトンネットを使用する予定があり、今日とは違った生物が見られると思います。
もしかしたらクラゲが採れるかもしれませんね。
航海はまだ始まったばかりです。船酔いの心配もありますが今のところは食事もおいしく食べられています。
明日以降は船がもっと揺れるようになる可能性が高いですが、展示への情熱が揺らぐことのないように臨みたいと思います。


2019.09.04 トリーター:伊藤

2019/09/04 相模湾沿岸
奇妙でホントな生き物の動き

期間:2019年9月4日(水)
場所:相模湾沿岸各所
目的:海岸動物の生息状況の把握・展示用の採集


みなさま こんにちは。
まだまだ日中は暑いですが、朝夕は涼しくなりました。
久々に海に出る時間がとれたので、ひとり駆け足で、相模湾沿岸のポイントをバッシバシと回ってきました。

ポイント。
これまでに先輩から教わったり、自分で見つけたりした観察や採集に適したポイントがいくつか頭の中にリストアップされています。
時間がないときは、そんな鉄板の穴場に的を絞って、効率よく見てくるわけです。
こればっかりは、若いうちに色々行っておいて良かったと思っています。



チゴガニの巣穴

まずは干潟。すごくざっくり言って、砂や泥にスナガニ類、岩や岸壁にイワガニ類が多く生息します。
砂や泥の表面には小さな穴がぽつぽつ。
スコップでざっくりと堀りますと、穴の奥に隠れたチゴガニがわたわたと出てきます。
当館では大分うまく飼育できるようになったと思っているのですが、寿命が2年未満と短いので、たまに採集して、連れて帰ります。
開けた泥上にある大きめの穴は、ヤマトオサガニやアシハラガニのものです。
暖かい時期は隠れてもすぐに出てこれるようにか、穴の浅い部分で「隠れ不精」するものが多い気がします。
なので、穴に飛びついて、手をずぼっと差し込むと、つかめることが多いです。
たまに硬い石が埋まっていたりするので、突き指注意!です。




木登りするアカテガニ

干潟のまわりは林や草地になっており、石や漂着物がごろごろ。
こんな場所ではイワガニ類が主役になります。
今回はアカテガニとベンケイガニが多く見られました。
真っ赤でよく目立ちます。
この時期は活性が高くて立体活動しており、樹をクモのように駆け上がったり、風にたなびく草から草へ飛び移りながら移動します。
かっこいい!
素早くてあまりいい写真が撮れませんでしたが、雰囲気は伝わりますでしょうか。



海辺のツユクサ

ついでにツユクサ。
どこでも見られる雑草ですが、海辺のイメージはない方が多いのではないでしょうか。
ご覧の通り、海辺にもたくさん生えています。
当館の展示にも取り入れています。



漁港で拾ったコブヨコバサミ

お次は漁港。今回は時間もないので、船着きスロープ一択です。
漁師さんが投棄した大き目のヤドカリがよく見られますが、今日はちょっと不発気味。中くらいのコブヨコバサミがいただけでした。
代わりにタツナミガイがごろごろいましたので、タッチプール展示用に少し持ち帰ることにしました。

展示を作るとき、野外で見た「違和感」や「なさそうであること」が、ヒントになることもあります。
今回も面白いシーンをいくつも見ることが出来たので、いつか展示に生かしてみたいと思います。


2019.08.12 トリーター:杉村・鈴木

2019/08/09~08/12 岩手県宮古沖体験乗船(3)
航海日誌/鈴木

期間:2019年8月9日~8月12日
場所:岩手県宮古沖
目的:第21回全国児童「ハガキにかこう海洋の夢コンテスト」入賞者体験乗船


みなさんこんにちは、鈴木です。
8月9日~12日の4日間、JAMSTECの海底広域研究船「かいめい」で、無人探査機「KM-ROV」を使った体験乗船(深海調査航海)に杉村トリーターと共に乗船しました。
潜航海域は、岩手県宮古沖、水深 300m~500mです。

今回は毎年えのすいも参加させていただいている、JAMSTEC主催の第21回全国児童「ハガキにかこう海洋の夢コンテスト」の入賞者体験乗船で、コンテスト入賞者のみなさまに海洋調査の現場を体験してもらうことを目的とした航海になります。
このコンテストは全国の小学生を対象として、海洋に対する夢やアイディアをはがきに描いて応募してもらうというものですが、な、なんと、その入賞者特典としてJAMSTECの研究船での調査航海に参加できるのです。
海洋調査研究の最前線であるJAMSTECの船で実際に深海調査などを体験できるなんて・・・
以前にも言ったかも知れませんが本当に夢のような特典です。
興味のある方はぜひ JAMSTECのホームページを見てみてください。過去の入賞作品や、過去数年分の体験乗船などのようすが紹介されていますよ。

今年は入賞者の10名に加え、「三陸防災復興プロジェクト2019」に関連して選ばれた岩手県の子どもたち 8名を迎えた計 18名(保護者を入れて 36名)が参加し、それぞれ 4日のうちの各日に割り振られて乗船しました。
えのすいは、4日間全てに参加させていただき、主に採集された生物の飼育管理や解説を担当しました。

今回、体験乗船プログラム自体は 4日間変わりませんので、杉村トリーターが書いている内容とはすみ分けて、私は船での生活をメインに書かせていただきます。
それでは始めます。


と、その前に・・、まずこの「かいめい」という船について少し書きますと、2016年に竣工した JAMSTECで現在最も新しい船で、海底資源の分布やでき方を調べたり、海底下の地層の構造を調べて地震などの研究を行うなど、幅広い調査ができる研究船です。
今回詳細は割愛しますが、船の操縦などをはじめ、各所に最新の技術が使われているとのことなので、これまた JAMSTECのホームページをチェックです!

船の運航上の設備はもちろんですが、研究者が実験などで使用するラボの設備もとても充実しています。
最初になんと言っても広い!これならなんでも置けますし、色々な実験が可能です。
設備も最新の研究機器を搭載しております。
ただ、我々が一番驚いたのが、冷えた海水が出ることです。
通常は、常温の海水を汲み置きし、一日かけて冷蔵庫で冷やして、深海生物の水槽の水換えなどに使いますが、なんと、この船では蛇口をひねるだけで、4℃までの任意に設定した海水が出ます。これは、深海生物を船上で状態良く生かすという我々の立場からは大変、大変ありがたいことです。



ではようやくここからが本題です。
今回の4日間の乗船中は「かいめい」の船内に宿泊しましたが、この船が素晴らしいのは、研究や操縦だけではありません。人が暮らすにも素晴らしく快適な船なんです。
私は他の船への乗船経験が少ないので完全な比較はできませんので、あくまで私の主観ですが、経験豊富な杉村トリーターを始め、JAMSTECの方々もこの船は快適・・と言っておりましたので間違いないかと思います。
ではさっそく、実際に我々が過ごした生活空間を紹介します。

まずは、我々が泊まった部屋から。


なんと一人部屋です!
過去に乗船させていただいた船では、2~4人部屋で、我々の立場であればそれが通常でしたが、こちらの船では基本的に一人部屋で作られています。
長い航海、ずっと同じ船の中で生活と仕事をするので、プライバシーに配慮して個室となっているとのこと。限られた時間の中で最大限に良い仕事をするためのつくりというわけです。
それにしても大変快適です。
エアコン、空気清浄機、冷蔵庫にテレビ。必要なものがコンパクトに備わっています。
テレビでは、無人探査機の潜航中には潜航映像を見ることもできますし、船の位置や甲板での作業のようすなどを確認することもできます。
空気清浄機がロープで壁に固定されているのは航海中船が揺れても動かないようにです。
ちなみに写っていませんが、冷蔵庫の扉にも揺れで勝手に開かないようストッパーが施されていました。
船では当たり前なのかも知れませんが細かな配慮に驚くばかりです。



こちらは机の上をアップにしたもの。
デスクライトにコンセントも4つ。パソコンでの作業も快適でとてもはかどります。
写真では見づらいですが、船が揺れた時にパソコンが動かないように、すべり止めゴムマットまであります。ここにも揺れに対する配慮が・・。
また、写真ではリモコンの下に置いてありますが、おそらくマウス用に小さいゴムマットも用意してくれています。なんと細やかな心遣いでしょうか・・。



洗面台も完備。上の鏡のボックスには、コップや食器洗い用の洗剤とスポンジも入っています。
クローゼットの中にはハンガーと収納、そしてなんと布にシュシュッ!でお馴染みのスプレーまで・・。ほんと、至れり尽くせりです・・。
研究者は入れ替わりで乗船するので、船の生活に慣れている人ばかりではありません。細かな配慮が、安心して生活し、効率よく仕事をするのに必要なのでしょうね。



細かい所ですが、窓のカーテンの外周には磁石が入っており、壁にくっ付くようになっています。これも船の揺れで、めくれない工夫ですね。
ここまでくると只々感心してしまいます。
聞くところによると、夜間航行中は運航の妨げにならないようカーテンを閉めるように言われることもあるようで、運航上の安全のためでもあると思われます。


続いてお風呂です。



見るからに清潔感がありますよね。
本当に船は清掃が行き届いていて、船内はとても綺麗です。
えのすいの仕事部屋も見習わないといけませんね。
浴槽はゆっくり足を伸ばせるくらい広く、時間内には常にお湯が沸いております。
船内図を見る限り、男性、女性用合せて5個くらいありました。
「かいめい」は、最大で 65人の乗組員と研究者が乗船できるので、きちんと数が確保されています。
足マットはちょっと前に話題になった、珪藻土マットです・・。
もうここまで来たら驚きません・・。


こちらはトイレと洗濯場です。


洗濯機、乾燥機ももちろんあります。
洗濯洗剤も完備されています。


なんと、お掃除ロボットも各フロアに導入されています。
掃除はロボットにお任せして、効率化しているそうです。
余談ですがこのメーカーのお掃除ロボットってあるんですね。我が家にあるロボの3倍くらいの厚みです。完全な業務用です。毎日頑張っておりました。自分たちの部屋も扉を開けておけば、廊下と繋がっているので勝手に入って掃除してくれるそうです。毎日お疲れさまです。
因みに、各フロアに設置されている掃除機は吸引力が落ちないあの掃除機でした。
しかもハンディ。最終日には自分の部屋を掃除してから下船しますが、ゴミは逃がさないし、軽くて使いやすかったー。今度我が家にも欲しいです。


さて、長々と書いて参りましたが、全て語っていると本当にキリがなくなりますので、最後に、食事前には見ない方が良い、いわゆる“飯テロ”写真を数枚載せて終りたいと思います。
決して空腹時には見ないでくださいね。
船の食事は専属のコックさんたちが作ってくれますが、これがほんっとに美味しいんです。
今回は朝と昼の 2食を 4日間堪能させていただきました。
船で船の仕事は体力勝負ですので、ボリュームもたっぷり・・最高です。
毎日メニューも違いますし、栄養バランスもすごく考えられているんです。
デザートもあるんですよ。なんとパンも船で焼いているそうです。
今回は 4日間でしたが、長い航海では食事は一番の楽しみ。乗船者みんなが元気に働けるように、考えられているんですね。
また、これは初めての経験でしたが、「かいめい」ではビュッフェスタイルとなっており、自分で御盆を持っておかずやごはんを取っていきます。
この方法だと残しがほとんどなくなるので、無駄にならない工夫でもあるそうです。
すごいです。
それでは美味しそうな写真と共に失礼いたします。
お腹が空きましたー!(>_<)


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KM19-06 岩手県宮古沖「ハガキにかこう海洋の夢コンテスト」体験乗船での航海

新江ノ島水族館は、JAMSTECと深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


2019.08.09 トリーター:杉村・鈴木

2019/08/09~08/12 岩手県宮古沖体験乗船(2)
航海日誌/杉村 その2

期間:2019年8月9日~8月12日
場所:岩手県宮古沖
目的:第21回全国児童「ハガキにかこう海洋の夢コンテスト」入賞者体験乗船


7:20 乗船。
4~5名の子どもたちと保護者のみなさんの 計8~10名のみなさんが緊張した面持ちで「かいめい」に乗船してきました。
私たちは、お出迎えです。


乗船です。


7:30 「かいめい」で朝食。
今までに無いぞ!!・・・ 初企画です!ちょっとすごい。
食事はみんな一緒に食事だったので、少し話しもできました。
話を聞くと、“楽しみワクワク“と”船酔いの心配“の二通りの緊張が混ざっているようでした。
特にお友だちの方が顕著でした。


船内で朝食を!


8:00 離岸。
「かいめい」の上部デッキに上がって、数名のお見送りのご家族に手を振って、いってきまーす!!


8:20 船内オリエンテーション。
本日の日程や船内の安全講習をみんなで聞きました。


リサーチルームでオリエンテーション


9:10 「KM-ROV」操縦体験:マニュピレーターなどの操作体験と船内探検
えのすいチームの私と鈴木トリーターは、調査後に採集生物の観察用水槽の準備です。
船が沖へ出て綺麗な海水が採れるようになったので、調査で上がってくる生物サンプルの飼育用水槽に“冷海水”張ったり、夜の換水用の海水を用意していたので、初日は参加できず・・・。


ROVの見学


「KM-ROV」


10:30 「KM-ROV」着水の見学:潜航調査開始。
今回の調査で子どもたちに課せられた“ミッション”があります。
水圧の実験(いろいろな物が水圧でどのように変化するのか)、キチジ(キンキで知られる三陸では重要な水産魚種)などの深海生物を見つけること、そして“深海のゴミ”を探すことです。
果たして、ミッションクリアできるでしょうか!!

潜航ポイントは水深300~530m、水温3.5℃の海域です。
※4日間、4回に分けての調査です。
潜航中は、発泡スチロールのカップやテニスボールなどが水圧でどのように変化するのかを、みんなで観察して、その結果をメモしました。


第1ラボで調査開始!


さて、宮古沖(三陸沖)の深海は・・・

着底すると4回の調査を通して、海底はほぼ礫混じりの泥場でした。
海底には多くのクモヒトデが観られ、所々にハゲナマコが点在し、海中にはホタルイカ?やホウズキイカなどの小型のイカやサルシアモドキなどのヒドロクラゲやカブトクラゲの仲間が数多く浮遊していました。

魚類では、着底すると早々にフジクジラの仲間と思われる深海ザメに出迎えられ、海底付近にはゲンゲの仲間やイラコアナゴなどが観られました。
ゲンゲの仲間は海底をゆっくりと移動したり、中には頭を上にしたり、尾部を丸めてお団子のようになりながら、海流に乗ってゆっくりと流れていく個体も観られました。
それを見たとたんに“ワー!”という歓声と一緒に
「魚採って!」「採って!採って!」
の元気な声が、第1ラボ内に響きました。
ですが、泳ぐ魚の採集は難しいので、まずは観察用のクモヒトデを採集することに。
その後、深海生物を集めて観察するためのエサを海底に設置しました。
エサは子どもたちの要望で、豚肉やサバなどを海底に設置しました。
深海生物が集まって来るまでの間、移動して周囲の探索の開始です。
すると、「キチジ」発見!
・・・ スラープガンで採集を試みるが、失敗
「えー!」「もう一回やって!」
など、ため息混じりの歓声がここでも!!
・・・観察用とはいえ、魚の採集はホントに難しいんです・・・
挑戦してくれた KM-ROVチームのみなさん、ありがとうございました。

その他には、スケトウダラやサケビクニンを観ることができました。
サケビクニンなどは、海底で尾ひれを一所懸命に動かして流れに逆らっている姿がなんとも愛らしかったです。
意外とアクティブなのにはびっくりです。

しばらくして、先程設置したエサの地点まで戻ると多くのイラコアナゴ?とコンゴウアナゴが食いついて、獲物を喰いちぎろうとしていたのでしょう、体をグルグルと回転させていました。
現場でしか観ることのできない、生の深海魚の姿にみんな驚きと興奮で船内が包まれました。
今回調査で、三陸の海が如何に栄養豊かで生物が豊富な海であるかということを実際に目にすることができました。

ここまでの調査で、水圧実験と深海生物探索のミッションをクリアできました。

残るは、“深海のゴミ”の探索です。
今回の4回の潜航調査のうち、3回の潜航で深海にゴミを見つけることができました。
海底に埋もれた「ポリ袋」、「コーヒーの空き缶」、「冷凍食品のパッケージ袋」、そして、中でも印象的だったのは、突然目の前に現れた浮遊する「ポリ袋」でした。
ゴミは、可能な限り回収しました。

これですべてのミッションコンプリートです!!


回収したごみ


漂うゴミ


13:30 「KM-ROV」揚収。


14:00 サンプル(採集した生物やゴミ)回収。
ヤマトコブシカジカやヨコスジクロゲンゲ、サケビクニンなどの他にクモヒトデやマクヒトデの仲間、ヤドカリ、ハゲナマコなどをラボまで収容することができました。


14:30 採取した深海生物、泥、深海ゴミなどの観察。
ラボでは、間近かでみる深海魚にみんな興奮していました。
水槽前では、東京〇ールズ〇レクションさながらの撮影会へ・・・

第3ラボ内の低温室では、採集したハゲナマコやヒトデに触ってみました。
思っていた以上にやわらかかったり、ザラザラだったり、さまざまな感触にとても感動していました。
特にハゲナマコは、触ってもほとんど感触がないくらいにやわらかいので、とても良かったようでした。
ハゲナマコは、刺激を加えると青白く発光するようすをみんなで観ることができました。

その後は、水圧実験の検証や深海のゴミなどについてJAMSTECの藤倉さんのお話など盛りだくさんでした。


15:00 今日のまとめの会。


水圧実験の検証

16:15 下船。


船長から乗船証明書の授与


と、いった日程で体験乗船の1日が終了しました。
前日の夜の説明会から、とても盛りだくさんの体験乗船でした。
何人かのみなさんが、乗船当初は船酔いで苦労されていましたが、最後には元気になって、潜航調査や実験観察に参加することができてとてもよかったです。
非日常的な体験と経験で、深海生物から深海のゴミについてまで、それぞれ深海や海洋についていろいろなことを考えてもらえたようです。

迎える側の我々もとても楽しく、勉強になった1日でした。

私たちも初めての三陸沖の深海を体験できたこと、本物の深海生物を観る子どもたちのようすを肌で感じることは、とても大きな収穫でした。
今回、採集された深海生物たちは、深海lにて公開中です。
この日誌を読んでいただいたみなさんに、少しでも三陸沖の深海の世界を想像してもらえたらうれしいです。


超貴重!夜の「かいめい」

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


2019/11/07 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(7)

2019/11/06 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(6)

2019/11/05 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(5)

2019/11/04 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(4)

2019/11/03 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(3)

2019/11/02 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(2)

2019/11/01 豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(1)

2019/09/04 相模湾沿岸

2019/08/09~08/12 岩手県宮古沖体験乗船(3)

2019/08/09~08/12 岩手県宮古沖体験乗船(2)

2019/08/08 岩手県宮古沖体験乗船(1)

2019/07/25 勢水丸 三重県沖生物採集航海(4)

2019/07/24 勢水丸 三重県沖生物採集航海(3)

2019/07/23 勢水丸 三重県沖生物採集航海(2)

2019/07/22 勢水丸 三重県沖生物採集航海(1)

2019/06/27 外来巻貝調査(1)

2019/05/30 豊潮丸 黒潮流域調査航海(11)

2019/05/29 豊潮丸 黒潮流域調査航海(10)

2019/05/28 豊潮丸 黒潮流域調査航海(9)

2019/05/27 豊潮丸 黒潮流域調査航海(8)

2019/05/26 豊潮丸 黒潮流域調査航海(7)

2019/05/25 豊潮丸 黒潮流域調査航海(6)

2019/05/24 豊潮丸 黒潮流域調査航海(5)

2019/05/23 豊潮丸 黒潮流域調査航海(4)

2019/05/22 豊潮丸 黒潮流域調査航海(3)

2019/05/21 豊潮丸 黒潮流域調査航海(2)

2019/05/20 豊潮丸 黒潮流域調査航海(1)

2019/05/12 江の島周辺海域調査

2019/05/06 相模川カニ類調査(4)

2019/03/05 駿河湾底曳網採集