底引き網漁でも小型船舶を使用した漁では、時折、水深 100~ 200mの比較的浅めの海底を引くことがあります。
このような場所では、着底後 間もないキアンコウの若い個体やヒメコダイなどの深場に生息している魚類が多く漁獲されます。
展示個体は、この浅場の漁のときに混獲された個体です。
本州の中部以南から東シナ海の海底が砂から泥地になっている場所に分布しています。
一見するとハコフグの子どものようにも見えますが、成長しても 15cmほどであまり大きくならず、背側と腹側にとげがあることが特徴です。
また、正面から見ると六角形をしていて「糸巻き」のように見えることから、「イトマキフグ」の名が付いたといわれています。