みなさまこんにちは。ここのところの当館の新人トリーター登場に伴い、ついに新人ではなくなってしまいました伊藤です。新人のみなさんに負けないようにがっつり精進したいと思います。
さて、本日よりテーマ水槽が新しくなりました。「カニの恩返し・カニの世界」です。当館にはもともと「世界一大きなカニ」タカアシガニが君臨していて人気を博しています。テーマ水槽の方では、大きさこそ譲りますが、特徴のある変わった面々をご覧いただけます。
みなさん「カニ」と聞いて、べつだん珍しいと思う方は少ないと思いますが、よくよく考えてみてください。エビと同じ仲間なのに、腹を内側に巻いたまま、横向きに歩いたりするんですよ。実に不思議な生き物だと思います。
さてさて、そのカニたちの中で私の思い入れが深いのが「アミメノコギリガザミ」です。成長すると体重が 2.5kgにもなる怪物で、泳ぐために発達した平たい肢で水中を高速で移動できますし、金属パイプもねじ曲げる恐るべきハサミを持っているのです（パワーだけならタカアシガニをも凌ぐのでは！？）。
この個体は昨年の 11月に、私が沖縄の川で採集しました。私が訪れた川は、どこもカニの密度が高く、網を構えてガサガサやると、魚よりカニの方がたくさん採れるほどでした。実はもっと巨大な個体も採集したのですが、他にも連れてきたい生き物がいたので、しぶしぶ放流したのでした。では、巨大ガニを諦めてまで当館に運んだ生き物とは一体なんなのでしょう。その答えは 4月7日になれば分かりそうです（昨年の日誌でも少しだけ紹介したアレです）。
展示も新スタートした本日、実は私自身も当館4年目にして新しい部署に異動となりました。これまでの担当「相模の海」コーナーを離れ、不安な新天地で精進したいと思います。