2013年11月08日
トリーター:加登岡

温もり

オキゴンドウ「セーラー」の胸ビレオキゴンドウ「セーラー」の胸ビレ

段々と寒い季節になってきました。
手先がすぐに冷えてしまう私は寒くなるにつれ、指の感覚が麻痺していきます。
そんな時に手を温める方法が 3つあります。

まずはお湯に手をつける
これは一番手っ取り早いですね。

次に手をぶんぶん振る
血液の流れをよくして、指先まで血が巡るようにします。

最後はイルカの鰭を触る
この方法はトリーターにしかできない暖の取り方です。

よくお客さまにイルカの体は冷たいのでは、といわれますが、鯨類は恒温動物なので私たちと同じ体温があります。
しかし水中で暮らすイルカたちは、常に体温よりも低い環境にさらされているため、熱が水に奪われてしまう危険性があります。
そこで、体温が奪われないような体の仕組みをもっています。
その仕組みとは、断熱材代わりに厚い脂肪層を持つことです。この脂肪により水中に熱が奪われないようになっています。
しかし、今度は熱が逃げにくくなってしまいます。
イルカたちは泳ぐことで熱が発生します。私たちも運動をしたら体が暑くなりますよね?
暑くなったら服を脱げば、涼しくなりますが、イルカたちはこの分厚い脂肪をコートのように脱ぐことができません。その為、熱を逃がす仕組みが必要となります。
その熱を逃がす仕組みが鰭にあります。
体は分厚い脂肪で覆われていますが、ひれは薄く、なおかつ血管が多く集まっています。このひれから熱を逃がすのです。
熱が逃げているため、鰭を触るととても温かいのです。

冬場は手を温めようとショーの出番まで、イルカのひれを撫でて暖をとります。
イルカたちも体を撫でてもらうのが好きなので、お互い利益があります(笑)。
そんなトリーター限定の暖の取り方を、みなさまにも体験していただける機会があります。
それが、イルカと握手です!!
みなさんもこのプログラムに参加して是非、イルカの温もりを感じてみてください。
握手する時はぜひ手を冷やしておいてくださいね。

イルカと握手

RSS