今年の 4月のはじめにJAMSTECの調査航海に参加してきました。
(詳しくは相模湾の調査航海の航海日誌をご覧ください)
様々な諸事情でトリーター日誌への掲載が遅れてしまいましたが、今年もまたシロウリガイの長期飼育実験がスタートしました。
現在でちょうど飼育を開始して 1か月がたちました。
今回の飼育試験は、昨年からの硫化水素の測定実験に加えて化学合成生態系水槽の水槽検証もおこなっています。
4月のはじめにシロウリガイの飼育方法について、テレビ番組でも放送されましたが、水槽の泥の下にはドッグフードが埋められてあり、そのドッグフードが泥の下の酸素のない状態でバクテリアの力によって硫化水素が発生します。
この硫化水素がシロウリガイの栄養となるわけです。
泥の中の硫化水素がどのくらい発生しているのか、その発生量は相模湾の現場と比較して差はあるのかなど検証を始めました。
今年の 1月の終わりに新たにドッグフードを追加し、改めて硫化水素量の変化の測定をスタートさせました。
またそれと合わせて、シロウリガイの行動観察もおこなっています。
(JAMSTECブルーアース 2014にてポスター発表)
シロウリガイはハマグリに近い二枚貝でもあり、水槽をみていても動きの少ない生き物なので、素通りしているみなさんも多いようです。
(貝の仲間は、動きが少ないので水族館ではちょっと日の当たらない生物たちですが・・・)
これが、一晩でも観察しているとビックリ!!かなり動いていることが分かります。
私たちとは、動くスピードが大きく違うんですね!
回転しながら潜ったり、足を伸ばしながら水平移動したりと様々です。
果たして、このシロウリガイの移動は何のためのでしょうか?
快適な生活場所を求めて、動いているのでしょうか?
栄養となる硫化水素を求めて動いているのでしょうか?