昨夜からテレビで国際的なサッカーの祭典の話題でもちきりですね。何といってもきょうが開会式。日本代表チームの健闘を祈り応援しつつ、寝不足の日々が続くのでしょうか。
ガンバレニッポン! 風か嵐か青い閃光。“えのすい”からの応援団、日本チームのシンボルカラーの青にちなんだ、“えのすい”のサポーターをご紹介します。
ルリスズメダイ
サンゴ水槽( 太平洋 )にいるコバルトブルーの美しいスズメダイの仲間です。やや大ぶりで尾びれまでべったりと青が乗っているのがオスで、透明なのがメスです。盛んに砂粒を口でくわえて運びだし、石の下に巣をつくってメスを誘っている姿が観察されます。
ポピュラーな魚ではありますが、自然に近いサンゴ水槽ではがっしりした体形になって小さいながらも見ごたえのある魚です(ここだけの話ですが、実はサンゴ水槽の担当トリーターにとっては、このルリスズメダイはサポーターではなくフーリガン。底砂をかき回してしまうので頭を悩ませているとか)。
ナンヨウハギ
サンゴ水槽の隣りに、例のコンビでカクレクマノミと泳いでいます。ルリスズメダイとはまた違った青に、特徴的な黒いラインと黄色いひれが目立ちます。最近ウオゴコロでご紹介しているヒラニザと同様、胸びれをぱたぱたさせて泳ぐ姿が愛らしいですね。
そうそう。このヒラニザ、「チルチル」と名前が決まりました。
さて、ナンヨウハギですが、私は特徴的な黒い模様が、深いそり込みを入れたもみあげがくるんと巻いた髪型に見えてしまうのですが。
ソラスズメダイ
相模湾大水槽 にいる、すっきりと晴れた夏の空のようなきれいな青の小魚です。フィンズで「大水槽で一番小さな魚」とリクエストすると見られる、かもしれません。
このソラスズメダイは南国情緒たっぷりなのですが、江の島の裏の磯でも普通に見られる温帯魚です。
夏から初冬にかけて産卵が見られ、1㎝位の子どもから数㎝の若魚が岩礁帯で多数見られるようになります。場所によっては潮が動く時に、流れてくるプランクトンを食べるために多数のソラスズメダイが中層に集まり圧巻です。
きれいな魚なのですが、水槽に収容するとてきめんに黒ずんでしまいます。大水槽でも、場所によって色みが違い、入口入って左側の区画や、丸い窓の辺りのものはきれいな青なのですが、浅場に岩を組んだ所のものは黒ずんでいます。気分的なものでも色を変えるため、ルリスズメダイのようにいつもきれいな訳ではありません。
アオウミウシ
相模湾キッズ水槽にシロ、オトメ、ダイダイ、サガミミノといったウミウシとセトミノカサゴ、ウミシダと収容しています。(なぎさの体験学習館 2F「なぎさずかん」でも)
青い体に黄色いラインがあるウミウシで、“えのすい”付近の磯ではかなり良く見られるウミウシです。しかし、今年は磯で見る機会が少ない印象があります。
現在、フォトコーナー にウミウシのぬいぐるみが置いてあります。お客さまが写真を撮る際の季節感をもたせるアイテムですが、これなんとスタッフの手作りらしいのです。種類もいくつかあって、もちろんアオウミウシもありましたよ。
アオウミガメ
今年の“えのすい”の 10周年マークはアオウミガメです! 相模湾大水槽や ウミガメの浜辺 で、ゆったりと泳いでいる姿は癒し効果バツグンです。相模湾大水槽にはオスの「クロ」、ウミガメの浜辺にはオスの「シロ」とメスの「エル」「レッド」「のんき」と昨年生まれの子どもたちのごく一部がご覧になれます。
ゆったりと泳いでいると書きましたが、大水槽の「クロ」も普段は触っても堂々としていますし、悠々と泳いでいますが、潜水給餌の時には豹変します。餌を入れるプラケースを見ると、目が見開いてすごい勢いで向ってきます。しかも、がぶがぶと口を開けて噛もうとして来るのです。かなり怖いです。
一方、子ガメたちはかわいいですね。前足をカゴのふちに引っかけたり、前足をお腹の所で「クロス」して寝ている姿がお気に入りです。しかしかなり大きくなってしまい、その成長の速さには驚かざるをえません。
そういえば、子ガメたちには弁別トレーニングをおこなっておりました。そのころの写真を見ていましたら、ちょうど日の丸を選んでいるアオウミガメの子どもの写真がありました。もしかしてこれは・・・。
おまけ
きのう、新人トリーターが初めての定置網乗船を体験しました。かなりうねりがある上、潮の流れが強くてなかなか網をあげることができなかったそうで、船酔いにも襲われ、初めての乗船としては過酷だったようです。
そんな新人トリーターがアカカマスを持ちかえってきました。アカカマス自体は定置網によく入る魚ですが、なかなか活かすことができないのです。今回のアカカマスは元気がありそうだったということで、相模湾大水槽に収容しました。
アカカマスは群れでくらす魚ですが、今回は一匹のみの収容でしたから仲間がいません。このカマス、なんとマイワシの群れに依存することにしたようです。マイワシたちからすれば自分たちを襲う捕食者ですが、まだ食欲のない仲間が欲しいだけのカマスには捕食者のオーラがないのか、はたまたイワシになりきっているのか、マイワシたちに同調して泳いでいます。見慣れればすぐに見つけられますから、みなさんぜひ探してみてください。
※追記
6月 14日現在、アカカマスの姿がみえなくなりました。