2014年08月27日
トリーター:伊藤

かつてない妖しさ カメムシ展

クサギカメムシクサギカメムシ

8月も残すところ 5日です。
小・中学生のみなさま、宿題は終わってますか?
今月のテーマ水槽もあと 5日、私にとって久々に手さぐりの連続で、まるで夏の自由研究をやっているような感覚でした。ちょっと紹介します。

1. 陸棲カメムシの飼育
水生種は人気があったりするので、意外と飼育に関する情報が豊富です。
魚を餌にすると油が浮いて呼吸に支障をきたすので、ヤゴやサカマキガイを餌に与えたりしていました。
一方、陸のカメムシ連中は、今回、生まれて初めて、まじめに飼育をしまして、いくつかの種に関しては意外と育てやすいことがわかりました。
餌としてはマメ科を好む種とイネ科を好む種に大きく分けられ、前者には枝豆やインゲン、豆苗を与えると寄ってきて、チューチュー吸っていました。
隠れっぱなしを心配しましたが、意外と水槽前面で活動してくれたので、助かりましたね。
なお、水槽内ではクサギカメムシが殖えまくりです。飼育者としてはもちろんうれしいですよ?育った幼虫はいかつい鎧を着こんでいるような姿がアン○ラスみたいで本気でかっこいいです。
しかもひと夏のうちにみるみる育っていくので、夏の自由研究向きなんじゃないかと。
悪臭や害虫のイメージを拭い去れれば、愛玩昆虫のトップに躍り出る可能性あり?です。

2. 採集
灯火採集と原っぱでのスウィーピング(網で草むらをバサバサと振り回す)によりました。
前者は、蛍光灯やLEDの普及で昔ながらの水銀灯が全然なくなっていて、ポイント探しに苦労しました。そんな中、意外と良かったのがコンビニの明かり。虫かごを持って夜のコンビニのガラス面をうろうろ、自動ドア前でジャンプしたりと怪しさ全開でした(店員の皆さま、すみませんでした。ありがとうございました)。
後者は近所の公園で遊ぶついでに、ちまちま採集していました。エノコログサやレンゲのまわりが成績良好でした。

3. 標本作り
これぞ夏の自由研究!という感じです。
大急ぎで作ったので、乾燥不十分でカビないか心配でしたが、杞憂でした。
カメムシは固定してもやっぱり臭かったですが、楽しんで作業できました。
展示した標本の 8割以上は自作です。
カメムシの体はほどよく丈夫で扱いやすく、子どもにも作りやすいのではないかと感じました。


4. 最後に臭い
おそらく、この夏最もカメムシ臭を吸い込んだえのすいトリーターでしょう。
灯火採集の時、無謀にも最初、素手でした。
最初の印象は「案外臭くないな」でしたが、甘かったです。
鼻に残って微妙に気持ち悪いわ、手につくと中々取れないわで、その夜は手をなるべく遠ざけて寝る始末でした。
その後は素手ではなく、小ビンやカップを使うようにしました。

とりとめもなく書きましたが、駆け込み自由研究の参考になれば幸いです。
まだ展示を見ていない方、ぜひ怖いものみたさで、どうぞご覧ください。

テーマ水槽

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