2014年10月20日
トリーター:石川

この時期だから・・・好奇心!

バックヤードツアー中のペンギンたちバックヤードツアー中のペンギンたち

先日の晴天日に大きなヒヨドリの群れが観察できました。
1年中留まっているヒヨドリが増えてきたと聞きますが、まだまだ渡るヒヨドリも沢山いるのにちょっと安心したりして・・・秋を感じるきょうこの頃です。

さて、この時期フンボルトペンギンは繁殖期の始まり時期です。番(つがい)相手がいないペンギンは相手を求めて、相手がいるものは、縄張りを探して、縄張りがあるものは、巣材を求めて日々奮闘しています。
いつもは新たなことをすると警戒心が先に立ち、食事の時間でも寄らなくなったり、もっと警戒心が増すとみんなプールへ入ったまま上がってこなかったりします。
この時期のペンギンたちはいつもの警戒心より好奇心が勝っているようです。

今月、土日祝に実施しているバックヤードツアーではアクリルの柵を設置するのですが、10月初めには少し警戒していたペンギンたちも、最近では警戒心より好奇心が勝ってきたペンギンが見られるようになりました。
「新たな縄張りにでもならないか?」とでも思っているのか、中には柵をつついてみたりするペンギンも出てきています。
また、ツアーの給餌体験ではお客さまが私服で入室します。私服姿の人が複数ペンギン舎の中へ入ることは通常ありませんので、やはり最初は警戒していたペンギンたちも、今では半分くらいのペンギンが、みなさんが入って来てもさほど警戒しなくなってきています。中には横目で見ながらも自身の縄張りで休んでいるペンギンさえ見受けられるようになっています。

環境や事象に馴らすのもこの時期は適しているようです。

また、巣材集めの行動が盛んになるこの時期に今まで少し警戒していたような物を与えてみると、警戒しながらも今までより近づいてようすを見に来たりします。
一旦警戒心がなくなれば、好奇心が増してきます。
ちょっとつつくとペンギンが好むような動きをするものだとより興味がわいてきます。
紐状のものは、引っ張った後にぶらぶらする動きや引っ張ったテンションが急に緩むようなところが魅力のようです。予想できない動きは警戒しますが、ある程度不規則な動きでないと飽きやすいようです。この辺は人間の幼児の興味と似たところがあります。

興味津々のペンギンたち、ショーで、バックヤードツアーで、そしてガラス越しで観察してみてください。

ペンギン・アザラシ

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