2015年02月09日
トリーター:戸倉

何だか分かりますか?

きょうは、最近ウミガメの浜辺で起こった出来事を、みなさんにお知らせいたします。
まず、上の写真をご覧ください。

何だか分かりますか?
いつもは、平らに均してある砂浜に、何やら幾何学模様が刻まれておりますね~。
アオウミガメのプールから砂浜にず~と伸びていて、階段の下をくぐり、反対側の砂浜まで続いています。
勘の良い方は、もうお分かりだと思いますが・・・

そうです。これは、ウミガメが砂浜を移動した跡です。
もちろん往復をしてプールに戻っています。
この模様を見ると、往路と復路は、ほとんど同じ所を通っているのが分かりますね。
行きは真っすぐ、帰りは寄り道で・・・ という事は無く、来た道を同じようにたどって、きちんとプールに戻っています。

ただし、これは産卵をした訳ではありません。
なぜかというと、雄の「クロ」が付けた跡だからです。
移動跡の中央に、一本ラインが入っているのが分かると思いますが、これは尾の跡です。雄は、雌に比べると立派な尾を持つ為、この様に中央に尾を擦った跡ができるのです。
このように、写真で比べてみると、尾の大きさの違いが分かると思います。


左:アオウミガメの「クロ(雄)」 右:アオウミガメの「レッド(雌)」

最近「クロ」は何度か砂浜に上がることがありましたが、せいぜい 1m位砂浜に入って、すぐに戻ってしまうことが多かったのです。
しかし、今回は随分と冒険をしたものです。
正直、ウミガメの浜辺としてリニューアルをした時に、警戒心の強いウミガメが階段の下をくぐって、その先の砂浜まで行くのかどうか?心配ではありましたが、雄とはいえ、このようにくぐるという実績ができたのは、嬉しいことです。
そんな「クロ」の行動を見て、他の雌たちも、産卵の時期になったら、安心して砂浜に上がってほしいと思います。

ちなみに砂浜の跡は、次の上陸記録確認のために、1日が経過してしまうと、すぐに均してしまいます。
でも、その日の記録は、ほぼ夕方まで残してありますので、イルカショースタジアムに行く途中か、その帰りにでも、覗いていただけたらと思います。
何か砂浜に痕跡が残っているかもしれませんよ!

ウミガメの浜辺

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