2015年09月22日
トリーター:西谷

うろこの行く末

給餌用サバ給餌用サバ

きょうの夜は当直担当で、夜間、動物たちやいろんな設備に異常がないか点検をすることになっています。
海獣類チームでは、当直明けの朝、たいてい餌当番もおこないます。餌当番の人はその名の通り、海獣類たちの餌を朝から準備するという任務を果たさなければいけません。

大量の餌当番を終えてすっきりすると、腕に違和感が・・・
干からびたうろこがぽつぽつ食い込んでいるのです。これ、水族館あるあるだと思うのですが、いかがでしょうか?(笑)

そんなうろこですが、餌場の排水溝に毎日大量にたまっています。
そこで、このうろこがどのように有効活用法されているのかを調べてみました。

まず一つ目。サプリメント。
うろこって栄養があるの?と思いますが、コラーゲンが含まれており、それを抽出して利用しているそうです。
みなさんが飲んでいるコラーゲン、魚由来のものは、もしかしたらうろこ由来のものかもしれませんね。

そして二つ目。化粧品やアクセサリー。
うろこってキラキラしていますよね。このことから、今では人工的に作っているラメも、昔はうろこに色をつけたりしたものを使っていたようです。
さらに、アクセサリーのパーツとしても利用されています。
その名も「人魚のうろこ」あるいは「人魚の涙」。
魚のうろこに色をつけて、人魚のものという名前を冠して使われています。
魚のうろこはこのように、おしゃれなものにも変身しているのですよ。

ちなみに、“えのすい”でたまったうろこは、専門の業者に引き取ってもらい、そこで再利用されています。
魚が生きているあいだ、うろこは魚の体表を守るという重要な役割を果たしています。
そして魚が死んだ後も、こんな風に役立っているのです。

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