バックヤードみなさま お久しぶりです。
最近、順番がなかなか回って来ず、やや日誌から遠ざかっておりました。
さて、水族館にはみなさまに見ていただく展示水槽の他に、バックヤードと呼ばれる裏方にも、たくさんの水槽があります。
ここには、やって来たばかりでまだ水族館の環境に慣れていない魚たちや、展示水槽に出る準備をしている魚たち、または、怪我や病気で治療が必要な魚たちなど、色々な用途で、さまざまな生き物たちがくらしています。
そんななんとも魅力漂うバックヤードですが、残念ながら一般的にはバックヤードツアーなどでしかお見せすることができません。
そこで、このシリーズでは、普段みなさまにお見せすることができない、バックヤードで飼育している生き物たちのタイムリーな情報を中心に発信していこうと思っております。
栄えある第 1回目は展示にも出ているアナゴの赤ちゃんです。
現在、相模湾大水槽脇の水槽で、透明なアナゴの赤ちゃんと題してアナゴ科の一種の幼魚を展示しております。
赤ちゃんといっても体長は 15cmほどと結構大きいのですが、まだ透明で正確な種が特定できていません。
すみません、本題に入る前に、この展示に関して、ちょっとお話させていただきたいことがあります。
実は大変申し訳ないことにせっかくの透明な姿ですが、砂に潜っていることが多くなかなか全貌がお目に掛かれません。
砂に潜っているアナゴ科の一種
ただ、これにもやや理由があり、実はそれまでは、砂を薄く敷いていましたが、やはり落ち着かないようで、新たな個体を入れる度にすぐに調子を崩してしまったため、現在では潜れるくらい砂を厚く敷いています。
本来はそれをうまく見せるのが飼育員の仕事なのですが、赤ちゃんたちの調子を崩させないことを最優先に・・・ 。
工夫が足らず申し訳ないと感じる限りです・・ 。 顔の一部は出しているので、ご覧いただく際はぜひよーく探してみてください m(_ _)m
・・すみません、余談でした。
アナゴを含むウナギ目などの仲間では、幼魚期にレプトケファルスと呼ばれる透明で柳の葉のような形をした時期があり、これらの段階を経て、徐々に色が付き形を変え成魚の姿へと成長していきます。
展示の個体はすでにレプトケファルス期は過ぎ、稚アナゴへ向け若干色付いてきているくらいですが、バックヤードで飼育している個体はさらに成長が進んでおります。
餌もエビや魚のミンチなどをよく食べ、日々成長しており、もうすぐ正確な種が特定できそうなのでとても楽しみです。
もうちょっと体の成長が進み、どんな餌でもじょうずに食べられるようになったら、どこかで展示を予定しておりますので、もう少しお待ちください!
成長をお楽しみに!
こんな感じでやって行きたいと思いますので、これからもこのシリーズをどうかよろしくお願いいたします\(^o^)/