2016年01月11日
トリーター:杉村

メンダコチャレンジ 2016 ~序章~

今年もこの季節がやって来ました!
そう、底曳漁のシーズンです。
メンダコの季節です。

底曳漁自体は昨年の 10月から始まっていますが、私たちはまだ乗船しません。
その理由には 2つあります。

まず 1つ目は、入網する生物が多いこと。
ちょっと聞くと、いっぱい入るからいいじゃないかと思われがちですが・・・たくさん入るということはそれだけ、魚が、メンダコが、他の生き物たちで潰されてしまうということ。
せっかく、船上に上がってきてもその時点でダメになっていることが多い・・・ということです。
通常は食べるための漁なのでそれでもいいのですが、我々は状態の良い生き物を分けてもらわなくては採集にはなりませんからね。

2つ目は、水温が高いこと。
10月といえば、紅葉真っ只中の「秋」ですね。
肌寒くなってくることです。
ですが、海の季節は海流などの関係から陸上の様にはいかず、まだ水温が高いのです。
水深 200mを超えると水温も 10度近くまで下がります。
10月ではまだ表面水温が 20~ 18℃くらいありますので、深海との水温差はざっと 8~ 10℃になってしまいます。
これでは、水面に上がってくる途中で深海魚には暑くて弱ってしまいますね。

・・・ということで、通常は底曳船の乗船採集は年が明けるころの1月から3月ということになるわけです。

実は・・・あさって 1月 13日に第1回目の底曳漁乗船を予定しています。
風や波の状態が良ければ、あさって午前 4時には出港予定です。
海況が悪ければ、次回に延期になります。

さてさて、無事乗船と相成りますでしょうか?
そして、パコパコ泳ぐ「メンダコ」は、“えのすい”にやってくるのでしょうか?
※メンダコが入網するかどうかも、分かりません。
みなさん祈ってください!!

どうぞお楽しみに!!

※画像は昨年の画像です。




深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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