2016年02月05日
トリーター:杉村

メンダコチャレンジ 2016 ~その 1~

メンダコがついにえのすいにやって来ました!!

2016年2月3日、今年度最初の底引網魚に乗船することができました。
約10時間の乗船と3時間の移動の末、メンダコを飼育水槽に収容しました。

「メンダコチャレンジ2016~序章~」がいつまで続くのかと・・・ドキドキでしたが、無事スタートが切れてよかったです。
[ 2016/01/11 メンダコチャレンジ2016 ~序章~ ]
[ 2016/01/20 メンダコチャレンジ2016 ~序章~ その2 ]

自然相手の漁ですから仕方がないのですが。
パコパコと泳ぐメンダコは、お隣の駿河湾の水深300m付近から底曳き網漁の混獲生物として採集されました。
今回の漁は、オオメハタ(沼津では「でんでん」)がとても多く漁獲されました。
(オオメハタの仲間は、唐揚げ、刺身、煮付け、フライ…何でもおいしい体長25cm程の眼の大きなの深海魚です)
エビの仲間が多く漁獲される時は、メンダコの体表にエビの棘がよく刺さっていて傷つくことが多いのですが、今回は魚が多かったせいか傷が比較的少ない個体が見られました。
それでも、水族館へ持ち帰ったメンダコの中にはすでにひっくり返ってしまうものもいます。
既に数個体が死んでしまいました。
やっぱりメンダコは、難しいですね~。



水槽に入れると、某TVゲームの「は〇れメ〇ル」ばりに水底に敷いた砂に同化するように体を沈める子もいれば、落ち着かずパコパコと泳ぐ子もいます。
でも、しばらく見ていると調子のよさそうな子は、水底でベタッとする体勢になります。

暗めの赤い照明で飼育しています。
展示個体は、覗き窓から観察してもらうようになっています。
周辺の明かりやフラッシュにとても敏感ですので、見える場所を限らせてもらっています。
少し見えにくいですが、水底にうずくまっているメンダコを探してみて下さい。
この赤い薄暗い照明でも、点灯すると瞳を閉じる様子が観察されます。
彼らにとって、光の刺激はとても強いように感じます。
今後は、この照明については色々と試行錯誤が必要かもしれません。

さあ、メンダコチャレンジ2016が始まりました。
年々、飼育日数が延びているだけにプレッシャーを感じながらも、一日でも長く飼育できるように頑張りたいです。
(毎年・・・同じコメント・・・)
どうぞ、静かに見守ってあげてください。 

では、メンダコチャレンジ2016~その2~まで。


深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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