2016年03月25日
トリーター:羽田

「ビーナ」の胴回りはどれくらい?

ハナゴンドウ「ビーナ」ハナゴンドウ「ビーナ」

動物たちの健康管理の一つに、身体の大きさ知るということがあります。それは体重だったり、体長だったりしますが、“えのすい”では鯨類の胴回りを測定しています。定期的に測定することで、さまざまな変化を知ることができるのです。
イルカたちの胴回りってどうやって測定するの?と思う方も多いと思いますが、答えは単純。「イルカにメジャーを巻いて測定する」といった方法です。
もちろんイルカたちはメジャーを見たこともないですし、何かを身体に巻くとくことも経験したことがないので、徐々にトレーニングしてメジャーを身体に巻けるようにしていきます。

私が担当しているハナゴンドウの「ビーナ」も胴回りを測定するべく以前からトレーニングをしていたのですが、警戒心が強いビーナなので、なかなかトレーニングが進みませんでした。
メジャーを身体に巻こうとすると、身体を「くねくね」と動かして嫌だよアピールをします。おもしろいことに、私一人でやっている時はあまりくねくね動かないのですが、私一人だと「ビーナ」が動かないよう尾鰭を持ちつつメジャーを巻かなければならないので、メジャーをしっかり巻くためには二人以上の人数が必要なのです。そこで、二人体制でトレーニングをするのですが、二人になるととたんに「くねくね」を始めるのです。「ビーナ」にとっては二人いると何か変なことをされるんじゃないか?と不安だったんでしょうね。
バンドウイルカたちはトレーニングを開始するとすぐに測定できるようになっていたんですが、「ビーナ」はこんな調子でなかなか進みませんでした。
でも、動物によって得意不得意があるので、他のイルカとは比べずに焦らず毎日地道に「ビーナ」とトレーニングを続けた結果・・・。

先日ついに胴回りを測定することができました!!!!
やったぜ「ビーナ」!!
やればできるぞ「ビーナ」!!!
気になるその値は。。。。

「 165.6cm」!!

はい。
みなさんはこの数字を見てもどれくらいなのかよく分からないですよね。
バンドウイルカで一番身体の大きなパルの胴回りが 150cmくらいなので、「ビーナ」の方が胴回りが太いということが分かりました!
意外に「ビーナ」は大きいんです。

「ビーナ」とトレーニングしていると、進歩はゆっくりでも少しずつやっていけば他のイルカと同じことができるようになる、ということを教えてもえます。
ありがとう「ビーナ」。

写真はバンドウイルカの「シリアス」が胴回りを測定している写真です。
測定する時の姿勢はそのイルカによって違いますが、こんな感じで測定しているんだなという参考にしてもらえればと思います。


胴回り測定

イルカショースタジアム

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