まだまだ梅雨真っ只中ですね。私は雨自体は結構好きなのですが、朝夕の通勤時のジメジメした駅の混雑、道行く車の多さ(駅までの家族送り迎え?)が苦手ですね。
さて、当館では「雨の日限定企画 雨が降ったら“えのすい”へ行こう!」や「海月の宇宙(そら)~あじさい~」など梅雨にちなんだ企画がおこなわれ、展示でもカエルにちなんだ魚や、カエルそのものがお目見えしています。これらのいくつかはあと数日で終了となります。もう楽しんでいただけましたでしょうか。
ここで、まったく展示にも企画にも絡んでいない、しかし梅雨といえばコイツらだろう! というものを紹介します。
でんでんむしことカタツムリです。
現在バックヤードで 4種類ほど飼育しており、うち 2種類は順調に繁殖しています。
オキナワウスカワマイマイ
昨年の春に、足立トリーターが沖縄出張で採集してきてくれたものです。
沖縄ではもっとも身近な在来のカタツムリで、食用にもなるようです(私はまだ食べたことがありません)。小さくコロコロとした貝殻、クリーム色を基調とした上品な佇まいが魅力です。
10個体の採集個体が昨年、今年と産卵し、昨年生まれの子個体の一部はだいぶ大きくなっていますので、そろそろ孫の顔が見られるのでは?と少し期待しています。
アジアベッコウ
だと思われます。 2012年の春に、航海調査の帰りに寄った石垣島で採取し、同年 6月のテーマ水槽で展示しました。
外来種とされ、人里に近い畑の脇にある段ボールや野菜くずによく見られます。宝石のような美しい貝殻の質感もポイントですが、何より驚くのはそのスピーディーな動きで「でんでんむし=のろま」のイメージを払うに十分です。展示終了後も継続して繁殖させています。
寿命がどうやら1年で、子が育つころには親はだいぶ減ってしまう、の繰り返しで、もう飼育下 4~ 5世くらいでしょうか。陸貝の飼育ではいかにジメジメさせつつ清潔を保つのかが大切なのですが、本種は強健で殖やしやすいです。