2016年12月19日
トリーター:戸倉

ちゃっかり一緒に? & テーマ水槽もお見逃しなく!!

アジの群れ(相模湾大水槽)アジの群れ(相模湾大水槽)

相模湾大水槽のダイビングショーが 2種類あるのはご存じですよね。その中の「フィンズ」で私はアジの特徴をお話ししています。
アジといっても世界中の海には約 150種類もいるといわれているので、みなさんも○○アジ、△□アジと幾つか名前が出てくるのではないでしょうか。その中でも私は主に「マアジ」を紹介することが多いのですが、最近そのマアジの群れに“マアジでは無いアジ”が 1尾混泳しています。(まあ本人はマアジのつもりでしょうが・・ 大きさもほぼ同じだし・・・)

 上の写真にも、ちゃっかり写っていますので、探してみてください。

いつも一緒に行動をしているので、私も時々見失うことがあります。(^^ゞ
その魚は「シマアジ」です。
そう、あの高級魚!
相模湾大水槽では、もう一尾大きなシマアジがいますが、その子も実はギンガメアジの群れにちゃっかり混ざっています。
「シマアジってそういう魚なのかなぁ~?」
ではそろそろ写真の答えを教えますね。


何食わぬ顔して真ん中に!

分かりましたか?
良く見れば、マアジとは体長と体高のバランスが違いますよね。
でも、これが入り乱れて動くと、けっこう見分けられないのです。
ただし、今は同じ大きさですが、後に自分だけ倍以上の大きさになるので、いつか気付くでしょうね。(笑)
みなさんもぜひ、マアジに混ざっているシマアジと、ギンガメアジと一緒に泳ぐシマアジを探してみてくださいね。

さて、
みなさんは「テーマ水槽」をご存知ですか?
名前の通り、シーズンごとにテーマを変えて展示している水槽です。
ハロウィンやクリスマス、お正月と言ったように日本では行事がいろいろですよね。それに合わせて展示内容が変わります。もちろん担当も・・・
展示場所がペンギンプールやアザラシプールの向かい側にあるので、見逃してしまう方もいらっしゃるようですね。(>_<)
上下 2段になった水槽群ですので、管理がちょっと大変ですが・・・

で、今月 12月は私が担当をしています。
12月といえば、やっぱりクリスマス。これは外せません。
とはいえ、内容を考えていたのは、残暑厳しい 8月後半から 9月にかけて・・
汗をかきかき、スノーホワイトのことを考えてました。(^_^;)


12月のテーマ水槽全景

クリスマスといっても、その何をテーマにするかで展示生物が変わってきます。今回私がテーマにしているのは「ホワイトクリスマス」つまり「白」です。
白い魚って意外といないんです。ちょっとクリーム色っぽかったり、シルバーだったり。

ではここで私から、おすすめの「白い魚」を 2種ご紹介します。純白です!


スノーホワイトシクリッド

どうですか!名前も今回のテーマ水槽のためにあるようでしょう?
展示されているのは、体長 4.0cmほどですが、大きくなると 10.0cm位になります。アフリカンシクリッドなので、縄張りを持ち、仲間同士でケンカをしますが、同じ大きさであることと縄張りが作れないくらい密に飼育することで、ケンカを防ぐことができます。


ハーフムーンベタ(「ホワイト」)

「ベタ」という魚を知っていますか?
昔から“闘魚”として東南アジア(主にタイ)で飼育されていた種類です。
闘魚というのは、「闘牛」「闘犬」「闘鶏」などと同じように魚同士を闘わせるのです。
ただし、オスとメス、またはメスとメスではケンカはしませんが、オス同士にするとヒレをいっぱいに広げ、威嚇し合いながらぶつかり合いのケンカをします。
でも、やっかいなことに時々こうやってヒレを広げさせないときれいなヒレを維持することができません。そこでケンカができないようにオスをそれぞれ個別の容器に入れて、相手が見えるように近くに置くとヒレを広げてくれます。鏡に映った自分の姿にも威嚇をするので、1尾で飼育していても鏡があれば大丈夫なのです。

このヒレと体色を改良し、さまざまな品種が生まれています。
さらにこのベタという魚は、空気呼吸をする器官が備わっているため、多少水質が悪化しても大丈夫。なのでコップやグラスに入れて飼育することができるのです。ただし逆に空気呼吸ができる水面が無いと窒息死してしまいます。おもしろい魚ですよね。
そこで、今回はワイングラスに入れて展示をしています。
白いドレスを纏った様な(オスですが・・)きれいなベタをぜひご覧ください。

12月のテーマ水槽は、テーマがクリスマスなので、12月 25日までの展示となります。残り少ない日数ですが、
どうぞ、お見逃しの無いように御注意ください!

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