2017年 7月 25日、一般社団法人日本機械学会より「しんかい2000」が同学会が認定する「機械遺産」に認定されたことが発表されました。
“えのすい”で「しんかい2000」の展示がスタートした年は、今からちょうど 5年前の 2012年の 7月 14日でした。
この展示 5周年の良き年に「機械遺産」に認定され、私たち担当者も嬉しさでいっぱいです。
「機械遺産」とは・・・ 歴史的に残る機械技術関連遺産を大切に保存し、文化的遺産として次世代に伝えることを目的に日本機械学会が制定したものです。
今年度は、他には隅田川にかかる勝鬨橋や国産初の地下鉄車両なども認定されています。
私が初めて「しんかい2000」と出会ったのは今から 6年ほど前、新江ノ島水族館の深海生物担当になって初めての調査航海の準備に、JAMSTECの横須賀本部に行った時でした。
整備場の一角に「しんかい2000」は、お腹が透明な外皮に換えられて展示されていました。
それまで映画「日本沈没」への出演や海洋関連の書籍などでその存在を知っていましたが、本物を初めて間近で見た時はとても感動しました。
さらにはその「しんかい2000」が“えのすい”で展示される、そして自分もその展示に関われると分かった時の何ともいえない高揚感は今でも憶えています。
そして、“えのすい”での「しんかい2000」の 5年間・・・
展示のために、夜遅くまで水族館に残って解説文を考えたり、何度も何度もみんなで展示案を練り直したことなどが思い出されます。
そして苦労の甲斐あってこぎつけた展示内覧会では、パイロットのみなさんが、展示された「しんかい2000」を嬉しそうに眺める姿に感動し、公開初日には開館して間もないというのにカメラを持ったたくさんのみなさんが深海Ⅱへやってきてくれたことは、鮮明に心に残っています。
それから今に至るまでは、非常に多くにみなさんに観てもらうことができ、イベントでは「元しんかい2000運航チーム」のみなさんに現役さながらに整備をしていただく「公開整備」( 10回目を迎えました)、お泊りナイトツアー深海スペシャルや乗船体験など、そのたびごとに「しんかい2000」は深海の魅力を伝えてくれています。
展示に携わることができて本当によかったです。
最近では「公開整備」中に元運航チームのみなさんが楽しそうに整備をしている姿を見ていると、チームの中に入ったような気になったり、「しんかい2000」の歴史に自分も参加できているのかなあと思たったりして、裏で勝手に「ニヤッ」としています。
私の回想日誌になってしまいましたが・・・
とにもかくにも、機械遺産認定おめでとう!
また一つ大きな勲章を手に入れましたね。
“えのすい”で深海の魅力をみんなに伝えてくださいね。
「しんかい2000」はまだまだ現役です!
きのうの 8月 7日「機械の日」に、認定証の授与式がおこなわれ、“えのすい”にも認定証が届きました。
認定証は「しんかい2000」のそばに掲出しています。ぜひご覧になってください。
まだまだ、“えのすい”では深海の不思議をどこよりも魅力的に伝えていきたいと思います。
“えのすい”の「深海」に注目です!!
[有人潜水調査船「しんかい2000」が「機械遺産」に認定されました。]