2017年08月13日
トリーター:鈴木

ヒメヤマノカミではなく、セトミノカサゴでした

セトミノカサゴ(展示個体)セトミノカサゴ(展示個体)

さる 8月 11日の祝日「山の日」のこと。山の日を盛り上げる格好の魚「ヒメヤマノカミ」が相模湾ゾーン・沿岸水槽のマツカサウオの泳ぐ水槽に加わりまして、“えのすい”公式Twitterでもご紹介していたのですが、こちらの同定(種類を調べる事)ミスでして、正しくは「セトミノカサゴ」でした。申し訳ありません。この場を借りてお詫びいたします。

両者を決定する形質としては、セトミノカサゴの眼の下には微小な棘が密集しているということで、今回はこの点の確認が確実にできておりませんでした。
感覚的には、ヒメヤマノカミ(シマヒメヤマノカミ)はセトミノカサゴに比べ、もう少し体高があり、ずんぐりとした印象です。


セトミノカサゴ(以前展示していた個体)

※「ヒメヤマノカミ」については当館の展示経験が無く、現在掲載できる写真がありません。複雑で申し訳ありませんが、これによく似た、「シマヒメヤマノカミ」という種を以前に展示しておりましたので、ご参考までに写真を掲載いたします。
「ヒメヤマノカミ」は「シマヒメヤマノカミ」と比べ、胸びれや腹びれの横帯(横縞模様)の中にある黒点列が無いのが特徴となります。


シマヒメヤマノカミ

写真を見比べれば模様などが違うように見えますが、これらの魚が属するスズキ目フサカサゴ科の種は色のバリエーション(個体差)が多く、さらに、成長に伴い体色や模様がかなり変化していきますので、同定はもっと慎重にやるべきでした。
今後はこのようなことが無いよう十分に留意し、さらに勉強していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

相模湾ゾーン

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