私が“えのすい”へ来て 5年目を迎えました。
“えのすい”へ来るまでイルカの飼育に深く携わったことがなく、どうしたらイルカたちと仲良くなれるのだろうと、壁にぶち当たりながらもここまで来ることができました。
未だに謎が多いイルカたちです。5年目を迎えた今も新しい発見は続いています。
つい数日前、朝アクリル面を掃除している時、目の前でハナゴンドウの「ビーナ」がぷかぷかと浮いていました。他のイルカたちはみんなプールの底を楽しく泳いでいたり、裏のプールにいたりと周りには誰もいない状態でした。
そんな時、「ピーピー」とイルカたちがコミュニケーションをお互いとる時に出す音が聞こえてきました。
「だれか、何かお話しているんだな」なんて呑気なことを考えていたら、あることに気づきました。
「あれ、この音かなり近くから聞こえる。しかも水中から聞こえる音ではない。・・・ということは、目の前にいる「ビーナ」か?・・・えぇぇぇぇぇ!!!!!」
慌てて「ビーナ」の噴気孔(いわゆる、私たちでいう鼻の穴)の動きをチェック。音を出す時、噴気孔についている海水がぷくぷく動くことがあるんです。
「海水がぷくぷくと動いている。間違いない、ビーナが音を出している!!」
私は大興奮です。「ビーナ」がこの音を出しているところも初めて見たし、「ビーナ」が出す「ピーピー」という音を初めて聞きました!!
確かにショーの中で別の音を、私たちの合図で出しているんですが、コミュニケーションをとる時に出す音は今まで聞いたことがありません。こんな音を出すんだと感動しました。
いやぁ、まだまだ「ビーナ」の知らないことたくさんあるんだなぁ。
もっと「ビーナ」のことを知って、みなさんにも伝えていきたいです(^^)ぜひ、「ビーナ」に会いに来てくださいね。