11月は真冬並みに寒い日が多いですね。気温が低いだけでは動き回れば身体もぽかぽかしてきますが、風が強い日は体温も気温以上に奪われ、さすがに震えてしまいます。
ただ、寒さ以上にトリーターを悩ませるのが、強風に飛ばされてきたごみのプールへの落水です。
“えのすい”で暮らすイルカたちにとって飛んできたビニール袋や枯葉は時に遊び道具となります。頂戴と合図して渡してくれるのであれば気が済むまで遊んでもらいたいのですが、飲み込んで吐き出せなくなってしまっては大変なのでなるべく早く回収することを心掛けています。
大抵、プールに落ちたごみはそのプールで生活するイルカたちの中でも好奇心の強いメンバーが真っ先に見つけて遊び始めます。
イルカショースタジアムのメインプールで生活するメンバーで真っ先にそれらを見つけてくるのはバンドウイルカのマリンやピック、時々「ルイ」。「ミュー」やハナゴンドウの「ビーナ」は興味を持つ前に他のメンバーが見つけて拾ってしまうのでほとんど咥えていることはないです。
でも、つい一昨日の話。
ショーが始まる 20分前、ハナゴンドウの「ビーナ」が珍しく大きなビニール袋を咥えて満足そうに泳いでいました。
誤飲の可能性や直後に控えるショーへの影響と不安がよぎる中、回収を試みるべくとりあえず集合の合図を鳴らすと・・・。
見事にゴクンッ!と飲み込んでしまいました。
幸い、餌と違う違和感からすぐに吐き出してくれたので、無事に回収。「ビーナ」も吐き出した後は満足したのか、ビニール袋に執着する事無く私の前に寄って来てくれました。
これからは風の強い日が更に増えてきます。ビニール袋を咥えて遊ぶ姿は愛くるしさもありますが、誤飲のリスクは防がねばなりません。ごみを咥えている姿は珍しいので記念に一枚写真を撮った後にでもトリーターに教えていただけると助かります。