2018年05月09日
トリーター:遠山

新しい仲間がやってきました

子どもたちの父親と触れ合う子どもたちの父親と触れ合う

私が“えのすい”に入社して、もうすぐ 3年になろうとしています。このあいだ入社したと思ったら、もう 3年もたつなんて。時が流れるのはあっという間ですね。

さて、私は入社した当初から“えのすい”で鰭脚類の繁殖を成功させるという強い気持ちがありました。それには意味があります。
残念ながら新江ノ島水族館となった 2004年から、鰭脚類の繁殖に成功していなかったからです。そのため、2016年にはミナミアメリカオットセイの「アポロ」と「ライラ」。そして 2017年にはゴマフアザラシの「ココ」を搬入し、繁殖グループを形成するような取り組みを始めました。そして私の中で特に力を入れたいと思ったのがオタリアの繁殖です。

“えのすい”には 4頭のオタリアが生活していますが、全てメスです。繁殖できるメスがいるのに肝心なオスがいません。そのため、ここ 2年間は国内の水族館に協力していただきいろいろと情報をもらったり、繁殖のためのブリーディングローンなど検討できないかなどいろいろな交渉もしましたが、残念ながら当館にオスを搬入することができませんでした。

もう無理なのかなと諦めかけていたときに、上司から「スペインの水族館で産まれたオスを“えのすい”に連れて来れるかもしれない!」と。夢のような話でした。
早速私たちはスペインの水族館を訪問し、実際に産まれたオスのオタリアを見せてもらい、その子どもたちの父親と触れ合いもさせてもらいました。

約半年近くかけていろいろな交渉をした結果、5月 9日、スペインの水族館スタッフと一緒に無事 2頭のオスのオタリアが当館にやってきました。「マルコム」と「ディラン」です。スペインの水族館で名づけられた名前です。
旧江の島水族館からオタリアの飼育経験はありますが、未だに繁殖は成功していません。この「ディラン」と「マルコム」が近い将来、“えのすい”で繁殖してくれることを私は心から願っています。
私の挑戦は、まだまだ止まりません。今後も応援をよろしくお願いします。


左が「ディラン」右が「マルコム」


子どもたち


子どものオタリア

イルカショースタジアム

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