2018年06月01日
トリーター:北嶋

フナムシ

苦手な方も多いかと思うので、読む前にダメな人は避けてもらえればと話の主役を直接題名にしました。
フナムシって磯ですごい嫌われてますよね。
足が多いとか、動きが速いとか、触覚の動きが・・・ とか、トリーターでもダメな人は多いようです。

私も昔は好きではなかったですが、いまは割と好きです。
先ほど、磯観察から戻ってきたSトリーターが
「きょうは暑いし、人が多くてカニが少なかったよ!」
なんて話していたので、
「フナムシがいっぱいいるから、捕まえて説明すればいいじゃないですか!
今ならおなかに子どもがいて面白いですよ!」
とおすすめしたら、変な顔されました。

ダンゴムシとかオオグソクムシとか、フナムシと同じこの仲間たちは、メスがおなかで卵を抱えて保護し孵します。
先日、江の島の磯でフナムシを捕まえたら、おなかにちっちゃな子どもを抱えているお母さんフナムシがいました。
水族館に連れ帰ってみたところ、数日後に子どもが出てきました。
ゴマ粒ほどのころころした小さな子どもです。
餌をあげると食べているようなのですが、なかなかそのようすを観察するのが難しいです。
親も子どもも警戒心がとても強く、飼育ケースの蓋をあけると岩陰にかくれてなかなか出てきません。
出てきた!とこちらが動くとまたすぐ隠れてしまいます。
そんな臆病な生き物なのです。
しかも、体がやわらかく、ダンゴムシのようなイメージをもっていると触ったときにびっくりします。
捕まえる時にはできるだけそっと触るように心掛けないと、フナムシがケガをしてしまいます。
そんな繊細な生き物です。
興味がある方は、磯でじっくり観察してみてください。


フナムシ

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