2018年07月26日
トリーター:足立

川月

ミズクラゲミズクラゲ

横浜の川にクラゲがたくさんいる件については、毎年話題になり、映像などを見ると結構元気そうなので、私たち水族館飼育係は、それ欲しいなあと、いつも思っています。でも採集するにはアクセスが悪い(網やひしゃくが届かなかったり、近くに車を置けるところがなかったりすることです)んだよなーと、いつも残念に思っています。
川にクラゲがいるなんて、ちょっと不思議な感じですが、潮の満ちて来る時に、海水と一緒にクラゲも流されて河口から入って来てきてしまうのでしょう。丸くて白いクラゲはミズクラゲですが、他にも透明なカブトクラゲがいたり、もっと小さなクラゲも、よく見たらいるかもしれません。

さて、このミズクラゲですが、夏になると大きく成長し、桟橋などでもよく目にするので、海水浴の時に刺して来る犯人はこのクラゲだと思っている方が多いようですが、多分違います。
ミズクラゲの毒針はとても小さく、刺されても、ヒトが「痛い!」と感じるところまで、針が届いていないことが多いからです。それでも、腕や脚の内側や唇などの皮膚の薄いところや、傷口があったりすると、痛みを感じて、腫れてしまうこともあるので、むやみに触るのは止めましょう。

やはり夏になるとよく見られる、透明で四角い傘を持つアンドンクラゲや、体の一部が風船になっていて海面に浮かんで暮らし、風を受けて移動するカツオノエボシなどは、長い毒針を持っているので、刺されると痛みを感じ、腫れあがることが多いので、こちらは危険なクラゲと言えますね。
でも、クラゲはどの種類もそれぞれ興味深い特徴があり、科学の目で観察すると、とても魅力的な生きものだと思います。ガラス越しなら刺されませんので、この夏はえのすいにクラゲを見に来ませんか?


アンドンクラゲ

クラゲファンタジーホール

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