2018年12月13日
トリーター:伊藤

リュウグウノツカイを見た朝

みなさまこんにちは。
突然ですが、今朝早くに突然電話が鳴りまして、飛び起きました。
こういう場合、水槽が割れちゃったとか、停電だとか、ついダークな方に考えてしまうのですが、今朝は違いました。超朗報です。

江の島定置網の漁師さんから第一声「生きたリュウグウノツカイが採れたよ!」

これはすぐに行かねばなりません。しかし、私の家から会社までどう頑張っても 30分はかかります。こんな時は、当直者頼み。
水族館では、こういう時?のために、何名か職員が泊まり込んでいるのです。今宵はイルカ担当の池光トリーター。急いで電話で起こし(当直者も寝ている時間なのです)、市場に直行してもらいました。

その後、ドタバタと水族館に到着すると、すでに魚は搬入されていました。残念ながら、魚体の後ろの方が切れてしまっていましたが、まだ生きています。状態は良いとはいえませんが、そもそも、本種の生きている挙動自体、見るのが初めてですので、大興奮です。
例えば、鰓ブタはバフバフと動かしながら、口はほとんど閉じっぱなしだったり、ひれの動きはカワハギやギムナルクスのように滑らかに波打たせる、といったところです。元気に海で暮らしていた時の動きを想像することができます。

残念ながら、日が昇るころには絶命してしまったのですが、今後、綺麗な標本などに仕上げて、深海コーナーなどでお見せできればと考えております。




以上、展示のない話題だけだとアレなので、いくつか別の話題も書きたいです。

担当している相模湾ゾーンに新生物がいくつか登場しています。
川魚のジャンプ水槽にソウギョ、湘南港水槽にマダコ(再登場)、相模湾キッズ水槽にアサヒガニ、そしてシラスサイエンスです。

真ん中で新たに育成を始めた個体たちは全て、飼育下 7世です。昨年の今頃に生まれた飼育下 6世たちが成魚になり、ついに卵を産んでくれたのです。相変わらず育成に苦労がつきまといますが、元気に育つようすをお見せしたいところです。


マダコ


アサヒガニ


シラスサイエンス

相模湾ゾーン

RSS