2024年05月01日
トリーター:加登岡

イソギンチャクハウス

2月に「イソギンチャク争奪戦」でアラビアハタゴイソギンチャクを取り合うクマノミたちの攻防をお伝えしましたが、また、その水槽での現状をお話しいたします。

2月の時点ではサンゴイソギンチャク、シライトイソギンチャク、アラビアハタゴイソギンチャクの 3種類のイソギンチャクに、カクレクマノミ、ハマクマノミ、セジロクマノミ、ハナビラクマノミの各クマノミたちが、それぞれ思い思いのイソギンチャクに入っていました。
現在はセンジュイソギンチャク、マバラシライトイソギンチャク、イボハタゴイソギンチャクも仲間入りし、クマノミたちの動きがどう変わるか見てみました。

結果は・・・ハマクマノミは相変わらずアラビアハタゴイソギンチャクに、セジロクマノミもなんとかアラビアハタゴイソギンチャクに定着しています。ハナビラクマノミというとアラビアハタゴイソギンチャクに入ったり、シライトイソギンチャクに入ったり、ときたまセンジュイソギンチャクに入ったりと行ったりきたりしています。カクレクマノミはというと小さなシライトイソギンチャクに時々入るかどうかです。

いろんなイソギンチャクがいますが、それぞれクマノミの種類ごとにお気に入りのイソギンチャクの種類があるようです。
そのため、サンゴイソギンチャクとマバラシライトイソギンチャク、イボハタゴイソギンチャクには現在展示中のクマノミたちは入ろうとしません。

不人気なイソギンチャクたちはかわいそう?
安心してください、代わりに違う生き物たちがイソギンチャクの中で暮らしています。
最近仲間入りした生き物たちです。
まずはアカホシカニダマシ! カニダマシという名前の通り、カニに似ていますが、ヤドカリの仲間です。マバラシライトイソギンチャク、シライトイソギンチャク、イボハタゴイソギンチャクの中で暮らしています。

もう 1種類がイソギンチャクモエビです。こちらはイボハタゴイソギンチャクの上に乗っていたり、その周りによくいます。お尻を振り振りしている姿はキュートです。

どちらも小さな甲殻類ですので、どこにいるか観察してみてください。

クマノミたちがイソギンチャクと共生していることは有名ですが、その他にもイソギンチャクと共生している生き物がいるのです。イソギンチャクハウスで暮らしている生き物たちの移り変わりを、ぜひこの水槽で見てみてください。

太平洋

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