2024年06月16日
トリーター:亀谷

体をのぞく?

新人獣医師の亀谷です。
穏やかだった日差しがずいぶんと強くなり、春の終わりを感じるきょうこのごろ。日焼け止めを塗るようにしているのですが、どんどんと肌が黒くなっています。 暑い日が続いていますので、みなさまもお出かけの際の日焼けにはご注意くださいね。

さて、今回のトリーター日誌では、私が今イルカショースタジアムで取り組んでいることについてご紹介します。えのすいに来られた際にイルカの体になにか機械を押し当てているトリーターを見たことがあるかもしれません。何をしているのだろうと気になりませんか? 実は、超音波検査をおこなっている最中なのです。超音波検査はエコー検査とも言い、超音波が体の組織を反射する仕組みを利用して体の中の構造を調べるものです。 水族館の生き物も体の中を調べる際は、人と同じように超音波検査を実施しています。

当館で使用しているエコー機材はいくつかあります。
一つは本体とモニター、プローブ、ゴーグルからなるタイプです。 モニターに映し出されたエコー画像を直接見ながら検査をおこなうこともあれば、ゴーグル越しにモニターの画面を見ながら検査を進めることもあります。イルカショースタジアムでイルカの超音波検査をおこなう際は、周りが明るくモニターの画面が見えにくいので、このゴーグルを着用していることが多いです。 しかもこのゴーグル、遮光してより見やすくもできます。日差しが強い日にはとてもありがたい機能ですね。

もう一つは、このプローブのみのタイプ。こちらはなんと、Bluetoothによりスマートフォンでエコー画像を見ながら検査をおこなうことができます。

そして、今週新たなエコー機材が納品されました! どんな特徴があるのかまだまだ未知なので、またどこかの日誌でご紹介できればと思います。

ここまでエコー機材について紹介しましたが、そんな私は最近、動物たちと先輩トリーターに協力してもらいながら、少しずつ体の中をのぞけるようになってきました。
当面の目標は、卵巣をエコーで映し出せるようになること。大きな体の中にある小さな臓器を見つけることはなかなか難しいです。体の構造を理解して、日々練習あるのみですね。

超音波検査は性周期の把握や各臓器の状態など、生き物の健康を守るための重要な情報を得ることが出来ます。これからもっとトレーニングを重ね、より健康に生き物が過ごせるよう精進します。


イルカショースタジアム

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