2006年11月10日
トリーター:足立

竜巻と魚の意外な関係

先日、北海道で発生した竜巻。人や車が吹き飛ばされ、その規模は国内最強クラスだったようです。
竜巻は、まるで竜が展に昇っていくような光景であることから、そのように呼ばれていますが、正体は風です。風がさまざまな方向から一か所に向かって吹いて来た時、それ以上前に進めなくなって、噴水のように上に吹き上げる現象です。身近にあるよく似た現象は、お風呂の栓を抜いた時です。一か所に向かって水が吸い込まれると、背の高い渦巻きができますよね。これの反対が竜巻です。
竜巻は条件がそろえば、いろいろなところで発生し、さまざまなものを一緒に巻き上げます。たまたま海で発生した竜巻が、大量の魚をに巻き上げて内陸まで運び、空から魚を降らせたという実話もあります。
実話の次は民話です。むかしむかし、あるところに、一頭の働き者の馬がおりました。人間の仕事をよく手伝い、重いものを持ったり運んだり、本当に力持ちの働き者だと自分でも思っておりました。ところがある日、その馬の住む村に竜巻が起こり、いろいろなものを遠くへ吹き飛ばしてしまいました。それを見た馬は、自分は力持ちで働き者だと思っていたが、この風の力にはかなわない。これはきっと竜神様のお力に違いないと、その日から、自分がもっと力持ちになって働けるよう、来る日も来る日も、雨の日も雪の日も、竜神様にお祈りをしました。するとあるとき、再び竜巻が起こり、今度はその馬を天高く舞い上げてしまいました。気がつくと、馬は海の中にいました。四足はなくなり、しっぽはくるんと丸くなり、立ったまま、海の中を自由に移動できるようになっていました。馬は魚になっていたのでした。でも、顔は馬の顔のままでした。働き者の馬はタツノオトシゴとなり、皆にかわいがられるようになりました。
以上、知れば知るほど面白い、竜巻と魚の意外な関係についてでした。

タツノオトシゴ(展示中!)タツノオトシゴ(展示中!)

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