2014年05月31日
トリーター:岩崎

夜光虫

夜光虫夜光虫

今朝、鎌倉の七里ガ浜に大規模な赤潮が接岸していました。

海が朱色に染まる赤潮は、大量に発生したプランクトンが潮に流され、風に吹き寄せられて、密度が濃くなった場所に見られます。
赤潮は水温が高くなる春~夏にかけての内湾で頻繁に観察することができますが、潮通しの良い外洋に面した相模湾の海岸で、大規模な赤潮を見かけることは稀です。
赤潮の原因となるプランクトンの種類はいくつか知られていますが、種類によって色の違いが見られます。
七里ガ浜の赤潮は、色と集まり方から推測すると夜光虫(ヤコウチュウ)のものと思われます。
夜光虫は直径 1~ 2mm程度の大きさの原生生物。
ホタルと同じように発光物質を持っているため、波や魚の動き、船が通過するなどの刺激が加わると青や緑がかった光を放ちます。
今夜の七里ガ浜では、波間に夜光虫が煌めく幻想的な光景が見られるのではないでしょうか。
急な大波が来る場合がありますので、夜光虫を観察する時は、波打ち際に近づき過ぎないようにしてください。
夜光虫は風向きと水温や潮汐などの条件次第では、あと数日観察できると思います。

波の音と光の饗宴。
海と生命の不思議。

日中は“えのすい”で海の生き物と触れ合い、夜は夜光虫が輝く海へ。

梅雨入り前の一日。
一瞬の煌めき。

湘南の海と水族館をお楽しみください。

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