携帯電話は便利ですね。相模湾や駿河湾などでは、湾のど真ん中にいても普通に通話がつながります。底曳網漁に出た船上の杉村さんから続々とメールが届きます。( 2015/ 02/ 24 駿河湾の底引き網採集 第2弾 )
AM 5: 14 「おはようございます。無事、出航しました。」
AM 7: 04 「メンダコ 1匹ゲットです。」
AM 8: 50 「さらに 2匹追加です[タコ]」
AM 8: 57 「カンテンナマコもいます。状態良いかも・・・」
AM 9: 59 「さらに 2匹追加」
AM11: 26 「佐野ちゃんパーフェクト!」
PM 2: 15 「今下船しました。帰り準備します。」
海も穏やかだったようで、二人とも夕方 6時頃には元気に水族館に帰ってきました。少し疲れたようすでしたが二人とも良い顔をしていました。採集がうまく行ったことがすぐにわかりました。
メンダコも十分採集でき、その他ミドリフサアンコウやユメカサゴなどの魚と無脊椎で、計 20種類の生物の採集に成功しました。
メンダコは 3個体、展示水槽で飼育を開始していますのでぜひご覧くださいね。
メンダコもそうですが、帰ってからが勝負です。採集とはいえ底曳網の混獲生物です。
漁獲物は網の中で揉みくちゃになった後、船のデッキにドサッとおろされています。そこを掘り返して飼育する生物を探しますので、体の柔らかい魚などはエビのトゲや他の魚のヒレのトゲなどで体中傷を負っています。一見きれいに見えても数日後にはヒレが溶けたり赤みを帯びたり採集時のダメージが表れ始めます。
さらに採集後しばらくは餌も食べません。傷の悪化を防ぎ体力低下を極力防ぎ、力尽きる前に餌に慣らしていかなければなりません。
元気を取り戻し、展示水槽での飼育に耐えられるようなりましたら展示しますのでお楽しみにお待ちください。ミドリフサアンコウはぜひ展示に出したいですね。かわいいですよ!
その他になんと「センジュエビの仲間」が1個体採集されました。生きているのを見るのは 2回目? いや・・・、初めてかもしれません。
名前を聞いただけで気持ちが高ぶってしまうほどの珍種です。ぜひ多くの方に見て頂きたい生物の一つですので、展示に向けて全力でケアしていきたいと思います。
お楽しみに!