アゴを乗せて寝ているアオウミガメ(No.6)今朝、ウミガメプールを見回っていたら、アオウミガメの子ガメ(No. 6 *名前はまだありません。)が、ガラス面下の段差の所にアゴを乗せて寝ている姿を見つけました。もちろん後肢は底に付いていません。ですから微妙に浮きながら下アゴのみでバランスをとっていたのです。(もちろん寝ています。)ガラス越しに何枚か写真を撮っていたらアゴが滑ってスルスルッと沈み、ようやく目が覚めたようです。
(ちなみに、ウミガメは 2時間位、平気で息を止めて水中で寝ることができます。)
ちょっと寝ぼけた感じで顔を出したNo. 6
「何かありました?」という感じで私の方を見に来たNo. 6でした。
さて、みなさんは、ウミガメの浜辺に“リクガメ”が展示されているのをご存知でしょうか?
以前、上記のNo. 6たちが小さかった頃に展示していた水槽を改造して、現在はインドホシガメを展示しています。このホシガメはワシントン条約によって空港で摘発・保護・収容された個体です。今でも絶えない野生動物の不法による国際取引(密輸)の現状を広く一般に啓蒙することを目的に展示をしていますが、同時にウミガメとリクガメの体のつくりの違いも解説表記しています。
きょうは、このリクガメたちが展示されるまでの朝の流れをご紹介します。
実は、24時間展示エリアに居るわけでは無く、夜間はバックヤードの水槽で仲間たち 4匹とともに暮らしています。そして開館時間の 9時に合わせて、その内の 2匹が展示エリアに「出勤」するわけです。それまでの間に「朝風呂」に入ったり「食事」をしたりするので、時間的に結構前から出勤の準備をするのです。
食事の準備(リクガメフードと小松菜)
だいたい朝 7時 30分頃に乾燥したフードをぬるま湯でふやかし始めます。
お風呂に入る 4匹
次に朝風呂に入ります。これは本来入らなくても良いようですが、この子たちは長年の習慣になっているようで、こうすることによって、水分補給と腸内運動が活発になり、より排便が促されるようです。これが意外と長風呂で 30分~ 40分ほど入っています。それ以上短いとあまり排便をしてくれないような感じです。
風呂上り!
風呂上りにはしっかり体を拭いて・・・
みんなでご飯!
8時 10分頃に、最初にふやかしておいたフードをみんなで食べます。この時に摂餌の状態を確認します。すぐに離れてしまう者や、なかなか食べない者・・・ちなみに きょうは全員よく食べました!
その摂餌状態によって、その日の出勤者が決まります。
出勤準備!
バックヤードの水槽から展示エリアまでの通勤には、発泡スチロールの箱を使います。冬の寒い日や、真夏の暑い日など、急激な温度変化が無いように配慮が必要になります。
展示エリアに出勤!
8時 45分頃、バックヤード水槽よりやや広い展示水槽に到着です。平均 2日に 1日は日中この展示水槽で過ごします。
出勤完了!
「またここか!」と思っているかどうか?は分かりませんが、到着後一瞬周りを見回し、2匹それぞれが、思い思いに動き始めます。
あっと言う間にめちゃくちゃです!
そして、せっかく整えたパネルヒーターなどもひっくり返してめちゃくちゃになってしまいます。最近床材のウッドチップを新しく、そして増量したのでその床材を掘り進んだりしている内にこのような状態になってしまいます。きっと何かに隠れたいのだと思いますが、隠れてしまっては展示にならないので、微妙な感じとなっております。
そんな恥ずかしがり屋のインドホシガメたちをぜひ、覗きに来てください。