5年に一度の江の島海岸動物相調査、全 6地点の現地調査が終了しました。

最終日の 5月 28日は絶好の好天に恵まれ、江の島に続く橋を挟んだ東西に生息する生き物を調べました。
西側は境川の影響で塩分濃度が低いため、全体的に生物数が少なく、低塩分で生活することができるフジツボやイガイの仲間などが多く見られました。
対して東側は人口の護岸を巧みに利用して、低塩分を好む生き物から高塩分を好む外洋性の生き物がミックスされた感じで、かなり多様な生き物を見ることができました。

小さな島ですが、外洋に面した裏磯や、河川の影響が強い北西岸、漁港や護岸といった人工物が多い北東岸など、江の島はさまざまな環境に適応した多様な生き物を一か所で観察することができる貴重な場所であることを、今回の調査を通してあらためて実感することができました。

詳しい調査結果はこれからまとめて発表できるようにしていきたいと思います。
写真を撮ったり、標本を作ったり、図鑑や文献を見て調べたり、細かい生き物の特徴を顕微鏡で調べたり・・・。
さあ、これからが大変です。
水族館での展示にも生かしていきたいと思いますので、楽しみにお待ちください。