2017年06月03日
トリーター:北田

祝「ヒョウガライトヒキクラゲ」展示

今月 1日に無事ヒョウガライトヒキクラゲが展示されました。
現地へ調査に行った担当としては、展示できてほっとしています。本当に良かったです。
このヒョウガライトヒキクラゲが展示されるまでは長い道のりでした。

フィリピンでヒョウ柄模様のこのクラゲに出会ったとき、私だけでなく調査メンバーみんなが驚き、喜びました。いくつか観察されるようになるとヒョウ柄模様にも個体差があり、大きいポイントでのヒョウ柄、小さなポイントでのヒョウ柄、ほとんど模様のない個体などいろいろいました。
残念ながら野生個体を生きた状態で持ち帰ることはできませんでしたが、現地で受精卵を獲得し、プラヌラ幼生の状態で日本へ持ち帰ることができたことは今回の大きな成果だったと思います。

日本へ持ち帰った後は、ポリプの成長をしばらく見守っていました。とても小さいプラヌラ幼生、そして小さいポリプ、エサの種類を変えてみたり塩分を変えてみたり、ポリプが増えた後はエフィラを出すことに苦労しました。なかなかエフィラが出ないし、出ても元気が無い。何度も試してやっと今回までたどり着きました。

今後は、より美しい個体や模様の多様さなど展示を通じてお見せできるよう頑張りたいと思います。お楽しみに!


フィリピン調査にて撮影した野性のヒョウガライトヒキクラゲ。こちらは大きいポイントのヒョウ柄個体。“えのすい”で展示している個体は、こちらに模様が近いです。

クラゲファンタジーホール

RSS