みなさん、タイトルにもあったようにイルカ・アシカショー「きずな/kizuna」で、ミナミアメリカオットセイの『ライラ』が無事にショーデビューを果たしました。
この日の為に覚えたダンス。3頭で揃ったダンスをしっかりとこなし、どこか勝手に遊びに行くこともなく、スタジアムで超満員のお客さまに「ライラかわいい~~」と歓声が飛ぶぐらいまでに!
思い返せば去年の 12月に『ライラ』の担当になりました。
前のトリーター日誌にも書きましたが、担当した当初から、何か嫌なことがあると、すぐに手に咬みつこうとしたり、なかなか体にも触らせてくれない。
そして部屋に帰るのが嫌になると、なかなか部屋に帰ろうとせず、いつも私のことを悩ませていた『ライラ』。
本当に、この暴れん坊さんがショーに出られる日は来るのかなと、私の頭がいつも『ライラ』で一杯になっていたのを懐かしく感じます。
私のトレーニングは常に、動物のやる気を出させるようなトレーニングを実施しています。
少しでもいいので、きのうよりもきょう。きょうよりもあしたというように。
もちろん毎回うまくいくとは限りません。
『ライラ』はロボットではなく、気持ちがあります。しかも、日によって気分が全く違うんです。
その気分を早く察知し、気持ちをうまく理解することが何よりも大事なんです。
特に、うまくいかなかった時にできた時の達成感は、半端ないですから!!!
これがトリーターをやっている楽しみの 1つでもありますね。
私が“えのすい”に来て、もうすぐ 2年になります。私自身アシカやアザラシを飼育して 16年になります。
アシカやアザラシをショーデビューさせたことはあっても、オットセイのデビューは私自身も初めてのことでした。
本当に良い経験ができたなと思っています。
『ライラ』をショーデビューできたのは私の力だけではありません。
トレーニングの時間を作ってくれたり、ショーステージに近い部屋を空けてくれて、やりやすい環境を作ってくれた海獣類チームのみんなにも感謝です!!
みんなの力がなければデビューは出来なかった。1人じゃとてもじゃないけどできなかったなと物凄く感じます。
もちろんショーデビューがゴールではありません。ある意味スタートラインに立った状態だと。
細かいのを入れると現在約 20種類の種目をマスターしています。
まだまだたくさんの課題がありますが、きっと『ライラ』はその明るい性格で新しい道を切り開いて行くことでしょう。