2017年10月13日
トリーター:戸倉

こっそり隠れています。

隠れているバラハタ隠れているバラハタ

一週間前の 10月 5日にバラハタを展示水槽に出しました。どこに出したのか?というと、サンゴ礁水槽の手前にある丸い水槽。あのメガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)の居る水槽です。バラハタの大きさは 25cmほどで、まだまだ未成魚です。(大きくなると 60cmほどになります。)
この水槽では、まだ“市民権”を得ていない?ので、こっそり岩の隙間に隠れています。


隠れ場所のひとつ

きょうは、矢印の岩の隙間から顔を出していました。ハタの仲間なので、市民権を得れば堂々と泳ぐと思うのですが、大きなナポレオンの許可を得るにはまだまだ時間がかかりそうです。(^_^;)  なにせバラハタが大きくなったら、水槽内の勢力図が逆転してしまう恐れもありますから、ナポレオンとしてもそう簡単には許可しないでしょうね~。
ということで、日によって隠れる場所が違いますから、なかなか見つけることが難しいと思いますが、あっちこっち探してみてください。

*ここで、簡単にバラハタについての話題をひとつ・・・
みなさんの記憶に新しいのは、2016年 4月に築地市場で宮崎県産のバラハタが販売され話題になったことではないでしょうか?
なぜ話題になったかというと、このバラハタという種類は、摂取した食物により体内にシガトキシン(シガテラ毒)という毒素を生物濃縮により蓄え、それを人間が食べることにより頭痛や下痢といった中毒症状をおこすことがあるからです。
今回のケースではその後、このバラハタは中国料理店で提供されたことが判明しましたが、健康被害の報告は無かったようです・・・というように、全てのバラハタが毒素を蓄えている訳では無いようですね。
もっとも沖縄では「あぶらののったタイ」と例えられ、高級魚扱いをされていると聞きます。

このバラハタ、名前の由来は「身体の色合いが華やかだから」です。漢字では薔薇羽太(ばらはた)と書きます。
今回水槽に出した個体は、まだまだ隠れていて身体の一部しか見えませんが、今後堂々と泳ぎ出したら、その綺麗な模様をぜひご覧ください。それまでは、もうしばらく魚名板の写真を参考にしてくださいね。

太平洋

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