有り難いことに、ここのところ続けて海へ出かけさせてもらっています。
季節来遊魚採集
これは休みの日で勝手にいきました。この時期、南からの海流である黒潮がこのあたり接近します。この黒潮の大きな流れに流されて、南方系の魚の子どもたちがやってきます。子どもの方が流れに逆らう力が弱いので流されてしまうようです。
このあたりの海岸にたどり着いた南方系の魚は、冬になってしまうと寒さに耐えきれず残念ながら春を迎えることはできません。そのため、以前は死滅回遊魚とも呼ばれていました。ただこれは聞こえが悪いので、いまでは季節来遊魚と呼ぶことの方が多いです。
今年は黒潮が大蛇行してしまっていたのですが、例年通り季節来遊魚を確認することが出来ました。
トゲチョウチョウウオとフウライチョウチョウウオが圧倒的に多く、トノサマダイもたくさん来ていました。
釣り採集
ソコイトヨリ狙いで湯河原方面へ釣り採集に行ってきました。
今年は出が遅いみたいで、まだ多くは釣れていないようです。
ロケットにコマセを入れて、アミ付き針を 1つが仕掛けなのですが、竿をおろしてすぐに数匹つれたものの、3回ほどで針をフグに食われてしまったので移動となり、ほかの地点でも長居はせず、移動が多い釣りでした。
ソコイトヨリは、水深 30~ 40mほどとそこまで深くはないのですが、釣り上げるとウキブクロがどうしても膨れてしまうため、注射針をつかってガスを抜いてあげるケアが必要です。
船の上では 3名のトリーターが釣り上げるたびにガス抜きをしました。
ピンク色のとてもきれいな魚です。現在、相模湾ゾーン沿岸水槽にいます。
定置網乗船
さっき乗ってきました。
釣りの時といい、きょうも雨です。そして北風で寒い。しかし、相模湾は南に向かって開けているので、北の風では荒れません。とても穏やかな海でした。
久しぶりの乗船です。
定置網は、袋状(箱状?)の網に迷い込んだ魚をとる漁法で、だんだんこの袋の部分をしぼめて魚をあつめて取ります。
わたしたちは、この集まってきた魚の中から、水族館へ連れて帰りたいものを探しだし、そっと網ですくいます。
たくさんの魚がびゅんびゅん泳いでいるので、瞬時の判断と同時に網をすばやく動かす必要があります。
これが意外と難しいのです。
漁師さんにも手伝っていただき、いくつかの魚たちを元気に連れて帰ってきました。
これから検疫後に順次展示水槽に移動する予定です。
外での仕事は刺激的です。
海の現状を知るためにはやっぱり外に出ないとダメですね。
いい勉強になりました。