ウェルカムラウンジ江の島と烏帽子岩
私らしくないチョイスです。
当館の入り口すぐのウェルカムラウンジは広範囲ガラス張りで、空気の澄んだこの時期は特に、鮮明な風景がご覧いただけます。いつもなら、マニアックな隠れキャラをいちばんに紹介する私ですが、雄大な自然を俯瞰的に眺め、癒されたい時もあったりします。また、この時期、野外ではスギ花粉が猛威を振るいます。花粉症の方には、室内からのこの眺め、おすすめです。
続きまして、生き物も紹介しますね。
スナビクニン
「ダンゴウオの親分」ふたたび。
凄腕の同業者さまから譲り受けました。私たちがダンゴウオ採集をおこなう場所の近くで、たった一人で採集してきたそうです。採集の過酷さを知る身としては、大事にしなければなりません。
今回の個体はカラフルなしま模様があり、アクリル面に張り付くようすは魚というより、ウミウシのような雰囲気です。そして、展示してすぐにタマゴらしきものを産んでいます。発生が進むかどうか、見守っていきます。
シラス(カタクチイワシの前期仔魚
シラスサイエンスの真ん中の水槽です。先日、育ち上がった幼魚を別の水槽に移して、新しく育成を開始しました。全ての個体が「飼育下 6世」です。
生後約 10日目で、まだ小さいですが、よく見るとお腹が白く見えます。食べられた餌(ワムシ)が、透けて見えているのです。右の水槽にいる、シラスから幼魚になりかけている個体たちと、見比べてみても面白いですよ。
番外・ニホンウナギ?
「岩礁水槽にウナギがいる」というウワサが、トリーターの間で以前からありました。私はあまり信じていなかったのですが、つい先日、いつものように給餌をおこなっていると、見慣れないニョロニョロが食べに出てきているではないですか。しかし、現・水槽担当者の私はもちろん、先代、先々代の担当者に聞いても、展示に追加した覚えがないのです。
体は丸々と太っており、今までも人目を避けながらもたらふく食べていたことがうかがわれます。そして体の色、黒味が強い!これが銀毛化なのかも知れません。この後、飼い続けたら、雌なら卵を持ったりするのでしょうか。
謎に満ちた海ウナギの暮らしが、水槽内でその一端でも見られるかと思うと、わくわくしますが・・・さて、次に目にする日は来るのでしょうか。