ウミガメの卵は産卵からだいたい 2か月くらいでふ化します。
この「だいたい」というのは、卵が経験した砂の中の温度で前後します。
この経験した温度を足し算していって、ある数字まで達するとふ化します。
なので、砂の中の温度を記録できる装置を卵とともに埋めました。
卵をあまり頻繁に掘り返すことが悪影響になることが心配だったので、卵の埋まっている数十センチ隣にも同じ深さで記録装置を埋めました。
これで温度をモニタリングして、ふ化する日を予測します。
また、砂の中の温度は、生れてくる子ガメの性別を決定する要因にもなります。
29℃くらいが性別の境目で、高いとメス、低いとオスになります。
このあたりはウミガメの産卵地としては北限で、しかも産卵に来るのはアカウミガメですから、今回産卵したアオウミガメにはかなり寒い場所のはずです。
これはオスになるかな?なんて予測しながら、7月下旬、記録装置を掘り返して、温度のチェックをしました。
今年は雨も降らず、あつ―――い日が続いていたので、順調に地温が高くなっています。
最初は 25℃前後だったのが、7月中旬あたりから 30℃を超え始めました。
そのあと一度台風が来たので下がっています。
あまり暑かったり寒かったりすると、卵がその温度に耐えられなくなってしまうので心配していたのですが、このそうすだと大丈夫そうです。
この調子で温度が上がれば、孵化予定日は 8月 2週目後半あたりでしょうか。
ふ化した後の飼育や展示の準備もそろそろ始めないといけません。
なんだかそわそわします。
何匹生まれるでしょうか。
つづく
[ 2018/08/19 「アオウミガメ生まれました!」エピソード 1 ]