2018年09月29日
トリーター:大下

岩礁水槽のコブダイ

“えのすい”に入場されて、相模湾大水槽の上部を回った後、正面にある水槽が岩礁水槽です。
この水槽にいるさまざまな魚種の中でいちばんインパクトがあるのは、やはりコブダイではないでしょうか。特徴であるオデコのコブが出てきて、貫禄が出てきました。貫禄という面で私もあやかりたいものです。

この岩礁水槽、当然のことながら潜水してメンテナンスをしています。擬岩が飛び出ており、各種海藻も植わっているので踏みつけないように四苦八苦しながら作業をするのですが、そんな作業中にふとコブダイと目が合うことが多々あります。
改めてコブダイの眼をじっくりと見ていると、目が青かったり、何色とはいえないさまざまな色であったりします。魚と視線が合う機会はなかなかないので、あえて長く視線を合わせているのですが、時間が経つにつれて、コブダイに何だかすべてを見透かされているような感覚にいたります。

見透かされている気分になりつつも、せっかく近くにいるので私の方から接触を試みると、コブダイは少し体を触らせてくれますが、最後には体をよじらせて、かわします。
しかし、すぐに絶妙な距離へと戻っているので、さほど嫌がっていないであろうと私は勝手な解釈をして、その後も私から触っては、コブダイはかわして・・・を繰り返しました。

嫌がられつつも、最終的には戻って来るので、コブダイと私との間での攻防戦を気長に繰り返していけば、しだいに馴れてくれていろいろなことを覚えるのでは?とコブダイの持つ潜在能力の高さを実感しています。岩礁水槽の担当にもなりましたので、少しメンテナンスの頻度を上げて、コブダイと接する機会を増やしてみようとも思っています。

ぜひ、岩礁水槽に来たときにはみなさんもコブダイと目を合わせてみてはどうでしょうか?
ある意味、魚と見つめ合うというのは、なかなかない機会だと思いますよ。
一つ問題があるとすれば、みなさんの目の前にコブダイがいればの話にはなります・・・






相模湾ゾーン

RSS