「アポロ」といろいろな組み合わせのトレーニングをしています。
何と何を組み合わせているかというと、一つはお腹を上にするターンオーバーという種目。もう一つが前脚を吻先に着けて、まるで敬礼をしているような種目の敬礼。この二つを組み合わせるトレーニングしています。
始めはお腹を上にした状態にし、そこから何とか前脚を吻先に着けるように誘導しました。
トレーニングの方法にはいくつかあります。
まず一つはターゲットと呼ばれる目標物を使った方法です。ターゲットに前脚をタッチすることと、吻先をターゲットにタッチすることの二つをトレーニングしていき、これらのターゲットを徐々に近づけることで、吻先と前脚も徐々に近づき、最終的には吻先と前脚がくっつくというやり方です。
他の方法は、「アポロ」が勝手にお腹を腹上にして、さらに前肢を吻先にタッチした瞬間に褒める方法です。このような、動物が自発的にした行動を褒めて種目にする方法をスキャニングといいます。ただし、これは「アポロ」がいつやるかわからないため、その奇跡の瞬間に立ち会わないとできません。そもそもやるかどうかも分からない一種の賭けです。
そして、その他の方法としては、他の動物がやっているのを見て、真似して同じ動きしたときに褒めて、種目にする方法です。これはミミックリーといいます。他の動物がやっているところを「アポロ」に見せないといけないのですが、他にできる個体がいないため、この方法はできませんでした。
最後の方法として、トレーナーが動物の体を持って、その姿勢にし、その姿勢を褒める方法です。これは鋳型法といいます。アポロの前脚をトレーナーが持って、「アポロ」の吻先にこっちから付けるのです。
数ある方法のうちから今回は最後の鋳型法を採用しました。
結果はどうだったかというと、2日間でできるようになりました。初めはこっちから前肢を持って、吻先にタッチさせていましたが、すぐに前脚を持っただけで自分からその前肢に吻先を当てに来ました。その次には合図で前肢と吻先をくっつけてくれるようになったのです。
その姿がこちら。